2017-07-05 No.194
Breath of the wild
[2017.5.20北海道十勝 戸蔦別川 2016年8月に北海道富良野と十勝を襲った連続台風により堤防が決壊した戸蔦別川の上流域の様子]
どうも、モーリーです。
今回のお題は"Breath of the wild 2016年洪水跡をゆく@戸蔦別川"。
ブレスオブザワイルドとは、任天堂から出ているゲーム『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイル』から引用しています。
ゲームの世界のハイラル王国内の大自然を自由に駆け巡り、野生動物と触れ合い、敵と戦い、ゼルダ姫と共にハイラル王国を厄災より助け出すストーリーです。
自由度の高さと絶妙な空気感を伴う世界が『オープンエア』という、新しい言葉で表現されています。
まあ、やってないんですけどね…。
『ゼルダの伝説』しかり、今月末に発売されるドラゴンクエストの最新作『ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて』なども、ハードを持っていないのでできません。
しかし、私たちが昔夢中になったゲームシリーズが今の世代にも支持されていることに嬉しさを感じます。
本題に戻って…、
ブレスオブザワイルドとは日本語で『野生の息吹、自然の息吹』と訳すことができるでしょうか。
台風という自然現象の影響を受けた戸蔦別川という河川の様子を今回は紹介します。
私は仕事でも遊びでも何度も訪れている場所であり、よく知っている場所であるからこそ、台風の影響による変化に驚いています。
この変化こそ"Breath of the wild(自然の息吹)"であると思ったので、今回のタイトルとしました。
撮影日は全て2017年5月20日です。
ちなみに、4月に書いた以下の記事は同じ戸蔦別川で獲ったニジマスについての記事です。
春のドライブは三文の徳 ニジマスの災難
2016年洪水跡を行く 戸蔦別川
戸蔦別川へ
戸蔦別川とは日高山脈を源流とする河川で、清流としても知られている札内川の支流です。
2016年8月の台風の際に、その札内川との合流点で堤防が決壊しました。
そのことからも、この辺りに猛烈な雨が降ったことが伺えます。
この日は山菜を採りに向かいました。
[2017.5.20北海道十勝 牧草地の向うに防風林、うっすらと日高山脈が見える]
[2017.5.20北海道十勝 山あいのカラマツ林]
[2017.5.20北海道十勝 カラマツ林 新緑が美しい]
通行止めを進む
[2017.5.20北海道十勝 戸蔦別川 川に沿って設置している林道に入るとすぐに通行止めが 写真の奥で道路が分断されているのが見える]
戸蔦別川の脇の林道を進むと通行止めがあり、道路が分断されていました。
車をここに止め歩いて進むことに。
戸蔦別川は砂防ダムという国(国土交通省)が設置した河川構造物が複数ある河川で、林道の整備はしっかりとされいました。
しかし、それは過去の事でした…。
周囲が崩壊する砂防ダム
[北海道十勝 戸蔦別川砂防ダム 堤体自体は大丈夫そうだが、その脇を水が流れ河岸を浸食している。奥の堤体際も山肌が崩落している]
[北海道十勝 戸蔦別川砂防ダム 砂防ダムの堤体の脇が浸食され、林道が崩壊している様子]
[北海道十勝 戸蔦別川砂防ダム 山肌全体が崩落し、砂防ダムが半壊している 水路も変わり、すでに水は流れていない]
[北海道十勝 戸蔦別川砂防ダム]
寸断される林道
[北海道十勝 戸蔦別川 かつて林道であったと思われる箇所 倒木と道路を横断する新たらしい水路が道路を崩壊させている]
[北海道十勝 戸蔦別川 かつての道路標識が砂礫と流木に埋もれている おそらく「クラクション鳴らせ」の標識]
[北海道十勝 戸蔦別川 埋もれた道路標識 対向車を確認する鏡の標識 この近くにヒグマの足跡を確認]
[北海道十勝 戸蔦別川 林道が至る所で寸断され砂利道を歩くことはできない]
[北海道十勝 戸蔦別川 斜めになった樹木の向うに林道が見える 撮影個所から向うの林道の間が川に浸食されている]
[北海道十勝 戸蔦別川 上記写真のズーム画像。向うに続く林道が見える]
[北海道十勝 戸蔦別川 かつての林道なのか。跡形もない…。地面が砂泥に覆われている]
巨礫の森
[北海道十勝 戸蔦別川 同河川は洪水以前から巨礫の川だった。昨年の豪雨で上流より礫が流れ、川沿いに広く広がっている]
[北海道十勝 戸蔦別川 昨年の豪雨で水が流れた場所は広く砂礫地となっている この光景は戸蔦別川をよく知る人なら驚く光景であろう かつてはこのような光景は見られなかった]
崖地を歩く
[北海道十勝 戸蔦別川 このような崖地が何か所も見られた 上の方にある巨石は今にも落ちて来そうである]
[北海道十勝 戸蔦別川 崖地の下の林道らしき跡]
[北海道十勝 戸蔦別川 粉砕されている倒木。巨大なちからで引きちぎられた跡]
[北海道十勝 戸蔦別川 昨年の豪雨で岩肌も幾分崩落している様子]
[北海道十勝 戸蔦別川 洪水により大きな変化はあったが、春になり、変わらない様子で雪解け水を流す戸蔦別川]
[北海道十勝 戸蔦別川 戸蔦別川を象徴する、山斜面と巨礫と砂礫の風景]
以上、戸蔦別川という山あいの川の様子を紹介しました。
未だに、帯広と札幌を結ぶ国道274号線(日勝峠)は不通であり、十勝管内では至る所で橋が崩落しています。
復旧にはまだまだ時間がかかりますし、すべての橋や道路が前のまま復旧するのか分かりません。
今回は戸蔦別川における、今なお残る2016年の洪水跡を紹介しましたが、生物の生息状況を記しませんでした。
ヒグマやエゾシカの痕跡、洪水跡にできた新しい湿地にサンショウウオも産卵していました。
林道が崩落し人の行き来が少なくなったことで、野生生物たちが活動しやすくなったようです。
次回に洪水跡の生物の様子を紹介します。
つづく&したっけぃ