2017-07-08 No.197
ザリガニを捕まえてきた
[2017.7.1北海道十勝 機関庫川 地元の子供たちとザリガニを捕まえにいってきました]
先日、地元の児童たちとザリガニを捕まえに行きました。
私の幼馴染が児童を対象にしたNPO団体に所属しており、その活動の一環で手伝いに行ってきました。
捕まえる対象は特定外来生物に指定されているウチダザリガニ。
子供たちに捕まえ方や二ホンザリガニとの違いについて簡単に説明し、一緒に捕まえてきました。
子供たちは水に入るとテンションが上がります。
みんな素敵な笑顔でした。
[2017.7.1北海道十勝 機関庫川 真剣に楽しんでザリガニを探している児童たち]
特定外来生物 ウチダザリガニ
[2017.7.1北海道十勝 ウチダザリガニ 国(環境省)から特定外来生物に指定されている。子供たちが捕まえたウチダザリガニ]
特定外来生物とは
特定外来生物とは「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」という日本国の法律によって指定されている生物のことです。
日本に元々いる生物を殺したり食べたり、今までの生態系を壊したり、農作物や水産物に被害を与えるおそれのある外来生物を特定外来生物と呼びます。
今回紹介するウチダザリガニや、本州ではブラックバス(オオクチバス、コグチバス)などが有名です。
ウチダザリガニ移入の経緯
ウチダザリガニは100年ほど前(1926年)に北アメリカから摩周湖に食用として農林省が移入しました。
その後繁殖し、北海道全域に広がっています。
今では、本州にも広がっているようです。
2010年には千葉でも確認され、徐々に生息域を南下させていますが、南限は千葉とされているので、これ以上の南進は無いでしょう。
水温の関係で南限なんですけど、ウチダザリガニは暑いの苦手なんですね。
これ以上の南進はあってほしくないですが…。
ウチダザリガニの問題
[2017.7.1北海道十勝 ウチダザリガニ 子供たちや近所の人たちと採捕したウチダザリガニ]
ウチダザリガニは名前が日本風であることから、一般には外来生物と認識されていないかもしれません。
ウチダとは北海道大学の内田亨氏(故人)に由来します。(内田氏も嫌だと思うのですが…)
内田氏がウチダザリガニの特定に貢献したことから、日本ではウチダザリガニと呼ばれています。
英語ではシグナルクレイフィッシュと呼ばれています。
このザリガニがいると危険だという『シグナル』になるので、シグナルクレイフィッシュです。
ヨーロッパでも大きな問題になっています。
それほどに、危険な生物です。
「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定されています。
具体的な問題
・ザリガニペスト
・二ホンザリガニの捕食
・天然記念物(ヒブナ・マリモ)などの捕食
ウチダザリガニの侵入により、ザリガニペストは英国で大問題になっています。
人間には影響ありませんが、ザリガニにはあります。
いったん広がると一つの流域全体に影響が広がり、甚大な影響がでる病気です。
英国では国を挙げての対策をとっているようですが、どうなるのでしょうか。
日本でも複数の固有種がウチダザリガニの侵入により絶滅の危険があります。
主に北海道に生息する二ホンザリガニやマリモ、ヒブナ(釧路にいる金魚みたいなギンブナ)などがウチダザリガニに侵略されている生物です。
ウチダザリガニのメリット
[2017.7.1北海道十勝 ウチダザリガニ 小さいウチダザリガニは素揚げにしてビールや焼酎の肴に]
ウチダザリガニは食用として移入した経緯があります。
よって、美味しいです。
レイクロブスターと呼ばれる食材です。
どのくらい美味しいのかは、次回紹介します。
アメリカソースのパスタの材料にしました。
7月7日は本州では七夕です。
貴方は何をお願いしましたか。
貴方のお願いが現実になりますように。
ちなみに、北海道では8月7日が七夕です。
したっけぃ