2021-02-16 No.683
どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
2月も中旬になりました。
毎年この時期の夜や朝に
家の外から
キタキツネの鳴き声が
聞こえるようになります。
「コン コン」なんて
可愛く鳴きません。
「ギャッ!ギャーッ!」
という感じの鳴き声です。
この鳴き声は
オスがメスを呼んでいる声。
1月下旬から
北海道では
キタキツネの恋の季節が
始まっています。
このキタキツネの鳴き声は、
北海道の厳冬時期が終わり
生き物たちが
春に向けて動き出す
合図でもあります。
今回は私の隣人
キタキツネについてお届けします。
キタキツネ

[2021.2北海道十勝 家の前の道路に座るキタキツネ]
姿
大きさは70cmほどで中型犬サイズ。
体重は3-10kgほど。
毛色は赤黄色で、
あごから腹は白色。
夏も冬も毛色は変わりませんが、
冬は冬毛になりモフモフしている。
冬の方が可愛い。
分布と生息環境

[2021.2北海道十勝 何かを警戒するキタキツネ]
分布
キタキツネは
アカギツネの亜種です。
アカギツネは
北半球全域に生息。
キタキツネは
北海道やサハリン、千島列島に
広く生息しています。
ちなみに、
内地にいるホンドギツネも
アカギツネの亜種です。
学名で分けると以下。
アカギツネ (Vulpes vulpes)
ホンドギツネ (Vulpes vulpes japonica)
キタキツネ (Vulpes vulpes schrencki)
生息環境
山や森、畑、川沿い、市街地郊外など
様々な場所に生息。
十勝では
川の堤防や畑の脇に
巣穴を作る光景をよくみます。
生態

[2021.2北海道十勝 物置前のキタキツネ 顔を見ると若いようだ]
食べもの
雑食性です。
ネズミなど小動物や昆虫、
エゾシカの死骸、鳥、
トカゲなど爬虫類、果物、
農作物や残飯などなんでも食べます。
繁殖
交尾時期は1月下旬-2月中旬。
出産時期は3-4月頃で、
一度に3-6頭を産む。
子供たちは
9-10月には親離れします。
生後約10か月で性成熟するので、
生れた翌年から繁殖を始めます。
寿命
野生化では6-7年と言われています。
エキノコックスとの関係

[2021.2北海道十勝 鳴き声をだすキタキツネ メスにアピールしている ガンバレ]
エキノコックスとの関係
キタキツネは
エキノコックスとの
関わりが有名です。
過去3か年の北海道での
エキノコックス症の
発生数を調べてみました。
2018年:20例
2019年:26例
2020年:21例
と、思ったよりも多数で驚きました。
私も危ないかもしれません。
今度検査に行ってきます...。
参考サイト:
北海道感染症情報センター エキノコックス症
狩猟・駆除対象として
キタキツネは狩猟鳥獣であり
駆除対象でもあります。
今でもキタキツネの駆除会が
時折行われており、
私も参加したことがあります。
ただ、最近では
キツネの毛皮を売ることもなくなり
肉も食べられないので、
キタキツネを積極的に
狩猟・駆除する猟師も減ったと聞きます。
キタキツネも私も同じ道民です。
折り合いを付けて、
これからもこの北海道で
共存してゆきたいと思います。
キタキツネ関連記事:
森の番人ハンターの役割 キタキツネによる被害は1億1200万円 野生と人の狭間で
したっけぃ
『キタキツネ物語』子供の頃、観た記憶があります。