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ハンター日記

事故記録 2021年11月北海道夕張ポニー誤射事件 事件概要、そしてどうしたら良かったのか考えてみた

投稿日:

2021-12-01 No.908

どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。

悲しい事件が発生しました。

2021年11月北海道夕張市において猟師がペットのポニーをヒグマと間違い誤射した事件です。

一報を聞いた時、「あぁ、なんか分かるかも...」と思ってしまいました。

特に、同月、同市において猟師がヒグマに襲われて死亡する事件もあったばかりです。

現場の猟師たちも平常心では猟に臨めていないのかもしれません。

 

関連記事:

事故記録 2021年11月北海道夕張ヒグマによる猟師襲撃事件 冬眠(冬ごもり)するヒグマについて

 

事件概要を整理し、個人的な感想についてお届けします。

 

 




 

事件概要

日時:2021年11月27日(土)16:00頃

 

場所:夕張市清水沢清陵町の私有地の山林


内容:

2021年11月27日16:00頃、北海道夕張市清水沢清陵町の山林で猟師(50代男性)が一人でエゾシカ猟をしていた。

同猟師は現場は高さ1mほどの草原の放牧地で、30mほど先にいるポニーをヒグマと思い発砲。

ポニーは頭部に深刻な怪我を負う。

猟師は発砲後すぐにヒグマではなくポニーであると気づいた。

猟師は飼い主のところまで運ぶため柵を壊して車をポニーのそばにつける。(実際に猟師が飼い主のところまで車でポニーを運んだか否かは不明。怪我をしているポニーを車に乗せるのは困難なので、発砲音を聞いた飼育家族が現場に来たと思われる。)

獣医も駆け付けたが、ポニーの口と鼻から血がでて止まらず、あごの骨が粉砕しており、治療は不可能との判断から長く苦しませないために同日21時頃に安楽死させた。

栗山署は鳥獣保護法違反などの疑いで猟師から事情を聴いている。

猟師は北海道猟友会夕張支部か栗山支部に所属しているとのこと。

猟師は「クマと間違えて撃ってしまった」「申し訳ない気持ち、それだけですね」などと話している。

ポニーの名前はキング。飼育している家族が家族の一員として15年以上育てていた。

 

一猟師としてキングの家族にお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。

 

 




 

 

事件感想

ポニーとは

今回亡くなったのはポニーということです。

ポニーとは馬の特定品種ではなく【肩までの高さが147cm以下のウマの総称】です。

よって小さな馬の品種から、日本の駄馬的品種など幅広い品種が該当します。

総じて頭がよく温厚で耐久性があることが特徴と言われています。

 

私も子供の頃は知り合いの牧場で時折ポニーに乗せてもらった記憶があります。

北海道の中でも十勝では比較的身近な動物です。

 

ヒグマとポニーを間違えるのか? 矢先の確認不足のまま発砲してしまった5条件

ウマ

[2021.2北海道阿寒国立公園 雪の中のウマたち]

上記画像が雪の中のウマの様子です。

今回の事件を聞いて、貴方はどう思ったでしょうか。

「ヒグマとポニーなんか間違える訳がない!」と、思われるでしょうか。

このニュースをヤフーコメントや5chでみると、同猟師の行為への批判コメントがほとんどです。

 

当時の現場の状況をイメージしてみてください。

事件当日は積雪がある中での猟でした。

草丈1mほどの現場で、30m先にポニーがいたならば一瞬「ヒグマか?」と思うと思います。

積雪もあり、簡単には歩き(逃げ)にくい現場です。

時間は16時と夕暮れ時(11/27の夕張の日没は16時)で薄暮で視界は更に悪くなります。

しかも、つい先日に夕張では猟師がヒグマに襲われて死亡した事件があったばかりの状況です。

「草丈1mで視界が不完全」、「30mの至近距離」、「積雪で逃げにくい現場」、「薄暮で視界不良」、「つい先日猟師がヒグマに襲われて死亡した事件があった直後」。

この5条件がそろってしまったことから、矢先の確認が不完全なまま発砲してしまったのでしょうか。

 

私はここでこの猟師の失敗を「仕方なかった」と、擁護しようとしている訳ではありません。

しかし、やはり失敗は誰にでも起こり得ることで、私だっていつ誤射や暴発事故を引き起こすか分かりません。

大切なことは失敗事例の情報を正確に共有し、今後どのように類似する事件事故の発生を軽減してゆくかということです。

 

どうしたら良かったのか?

では、どうしたら良かったのでしょうか?

 

基本的なことですが「矢先の確認の徹底」です。

 

99%ヒグマだと思っても、視界が悪く目視で完全に確認できないのであれば、発砲しない。

例え30m先の至近距離でヒグマらしき気配と遭遇してしまい、草向こうから突然襲ってくる危険性があったとたとしても、完全に獲物が獲物であると認識できていないのであれば発砲しない。

今回のケースで言えば「銃口をターゲットに向けたまま、安全な場所まで後退する」、でしょうか。

 

「例え私たち猟師がヒグマに襲われて命を落とすとしても、決して猟師が猟銃で人や飼育獣の命を奪ってはいけない。」これがルールです。

 

この猟師が今後どのような処罰を受けるのか分かりません。

警察から猟銃所持許可を取消されるか、自ら返納するかして、いずれにしても猟銃は持てなくなるでしょう。

民事裁判による賠償金請求も待っているかもしれません。

 

それでも貴方はハンターになりたいですか?

 

参考サイト:

環境省 狩猟事故防止DVD動画「運命を分ける瞬間(タイム・ゼロ)」

 

 

キングのご冥福をお祈り申し上げます。

 

したっけぃ

 

すべては健康な体からはじまります。

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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