2018-01-31 No.225
どうも、モーリーです。
北海道十勝は連日マイナス20℃以下まで気温が下がっています。
今(6:40)も外にでると-25℃。
大魔王ゾーマの凍てつく波動ですべてのバフがはがされてしまう勇者たちの気持ちがよくわかるというもの。
[2018.1.31 6:45北海道十勝 気温-25℃ 凍てつく寒さ]
先日、集団猟に参加してきました。
集団行動が苦手な私ですが、頑張って一頭仕留めてきました。
今回は集団猟について紹介します。
集団猟 巻狩り
[北海道十勝 集団狩猟の様子 フィールドサイン(足跡や糞、ササを食べた跡)を探しながら猟場まで移動する 本物の男たちである 赤い服の人が私の(心の)師匠です]
エゾシカやヒグマなど大型動物を狩猟する時は、単独よりも集団での狩猟が向いています。
マチと勢子の役割分担ができるからです。
役割を分担して狩猟する方法を『巻狩り』と呼びます。
それぞれの役割を紹介します。
マチ
獲物を待ち伏せするマチ。
本州ではタツマ、シガキ、ブッパともいうらしいですが、北海道十勝ではマチ(待ち)と言います。
木や岩に隠れ、集中しながら獲物を待つ役割。
マチをする場所は、エゾシカの足跡や糞、ササを食べた跡を参考にして決めます。
大体はベテランの猟師が指示します。
蛇足ですが、このような動物の痕跡を『フィールドサイン』といいます。
先輩の猟師にフィールドサインといっても、訳の分からない言葉を使うなと怒られます…。
勢子
獲物をマチが待つ場所まで追い出す役割が勢子(セコ)。
勢子は山を一つ越えて獲物を追い立てることもある。
体力と山の地形や歩き方などを知る知識が必要です。
「ホイッ、ホイッ」(北海道十勝の掛け声)と掛け声を出して獲物を、マチがいる方向へ追い立てます。
獲物と遭遇することもあるので、その時は勢子がその場で仕留めることもある。
今回は70歳くらいの先輩猟師に勢子をしていただきました。
冬の山を山スキーやスノーシューを使わないで、尾根一つ越えてくる。
本当にスゴイ体力です。
勢子に追われるエゾシカの群れ
[北海道根室 川の近くでエサを探すエゾシカの群れ]
上記画像は猟の時の写真ではありませんが、エゾシカの群れの写真です。
勢子がこのような群れを上手く追い立てると、エゾシカは群れを作って逃げます。
マチが仕留める
[北海道十勝 ハルニレ マチをする間、このハルニレに隠れて獲物を待った 直径は40cmほどの立派なハルニレ]
今回の私の役割はマチ。
このハルニレに隠れて、エゾシカが勢子に追われてくるのをジッと待ちます。
エゾシカは逃げるとき、普段使う獣道を使います。
ですので、マチを仕掛ける場所はエゾシカが作った獣道が見える場所が適当です。
貴方も追われて逃げるとき、知っている道と知らない道があったら知っている道を選びますよね。
待つこと二時間ほどでしょうか。
遠くから勢子の「ホイっホイっ」という、声が聞こえてきました。
その声から5分後ほど経った時。
眼前にエゾシカの群れが走ってきました。
その数、10頭とも20頭とも。
走っているエゾシカは一瞬でいなくなるため、悠長にスコープを覗いている余裕はありません。
角があるエゾシカをめがけて、引き金を引く。
ガーン。ガーン。二発。
二発目が腹に当たる。
彼はよろけながらも集団と共に走り去る。
が、100mほどで倒れこむ。
[北海道十勝 画面中央付近にエゾシカが倒れている]
暫く、足をパタパタさせて、やがて静かに。
[北海道十勝 撃たれたエゾシカ]
次回はこのエゾシカが肉になります。
しったけぃ