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ハンター日記

事故記録 親子の帰還:北海道芽室町 美生ダムで子供とビバークした母親の判断

投稿日:

https://tiotrinitatis.com/hunter

2025-08-29 No.1186

どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。

2025年8月、北海道芽室町の美生ダム付近において母子の遭難事故が発生しました。

遭難事故発生当初はヒグマによる襲撃事件かとの観測もありましたが、普通の?遭難事故であり、翌日に母子ともに無事に発見されました。

遭難事故発生場所は過去にエゾシカ猟で行ったことがあり、先輩猟師からはヒグマも時折出没する場所であると聞いていたので心配していました。

無事に下山できなによりです。

事件概要と今回の遭難事故における母親のビバークをした判断が適切であったと感じたことからこの遭難事故を共有します。

 




 

事故概要

日時:2025年8月10日〜11日

 

場所:北海道芽室町美生ダム付近の林道及び山道

内容:
2025年8月10日20:50頃、「8:30頃から釣りをしていて妻(40代)と次男(7歳)とはぐれた」と男性から警察に通報があった。

女性と息子は家族4人で釣りに行くため芽室町の美生ダム付近の駐車場に車を止めたあと、付近の川にある釣り場に歩いて向かう山道で、男性と長男(10)と離れて行動することになった。

夫と長男は先に釣り場に到着し釣りを開始した。

しかし、2人が釣り場に来なかったため付近を捜すも見つからなかった。

集合場所を勘違いしていた女性と次男は遠い別の場所まで進んでしまい、疲れたため持参していた非常食と毛布で一夜を明かした。

現場は通信が不通の場所であり、男性が女性の携帯に連絡をしてもつながらなかった。

警察は11日午前7時ごろから美生ダム付近を捜索する予定とした。

警察と警察犬、消防、地元猟友会の40名ほどの態勢で捜索を実施。

11日に女性と次男は自力で下山しているところを発見した。

二人とも意識はあり、自力歩行が可能な状態であった。

女性は登山経験が豊富で遭難した際に、ビバーク(その場で野営すること)を選択し、翌朝から行動した。

 




 

 

ビバークの判断

美生ダム遭難捜索隊

[2025.8北海道十勝 美生ダムに集まる捜索隊の方々]

美生ダムにおいて遭難が発生した際のダムの様子。

消防団や山岳会、猟友会など40名ほどがいました。

お疲れ様でした。

 

ビバークとは

ビバーク(仏bivouac):登山中に緊急批難的に野外で一夜を過ごすこと。野宿や露営とも。

悪天候で先に進めず岩陰でビバークした」と使います。

ちなみに、高校生の山岳部では他の部活動用に高体連があります。

その高体連ではペーパーテストもあり、山岳用語や遭難時の対応についての問題がでます。

ビバークという単語もその時に覚えた記憶があります。

モルゲンロートとかね。



 

ビバークの判断

美生ダム

[2025.8北海道十勝 静かにたたずむ夏の美生ダム]

今回の遭難事故で特筆すべきは7才の子供を連れた母親のビバークを選択した判断です。

詳細状況は分かりませんが、素晴らしい判断であったと思います。

私は大して経験のある山男ではありませんが、高校生の頃は山岳部、学生の頃は大雪山の山小屋の管理人のアルバイトなどをしていました。

そんな経験の中で先輩たちから言われてきたことは、山では無理はしないこと。

遭難したらむやみに動き回らないこと、です。

この母親は道を見失い、夕暮れも近づく中でビバークを選択し、翌朝から行動することを選択したのです。

事前にビバークを想定した非常食やカッパやアルミシートなどの暖をとれる装備、水を事前に準備していたということです。

ヒグマも散見される現場ではありますが、子供の体力を鑑みてもベターな選択であると感じます。

遭難を想定した事前準備をして入山し、ビバークを判断し、実行し、翌朝にしっかりと下山してきた一連の行動は私も見習わなければならないと感じました。

 

私も一度だけ遭難というか、山で迷ったことがあります。

福島県の山に登った時のことです。

下の記事の中で、私自身がビバークの判断を迷っている心的様子を記載しています。

よろしければごらんください。

関連記事:
遭難した時の心理状況 妖怪猫又伝説がある猫魔ヶ岳で遭難して自力下山した時の話

参考サイト:
YAMAP 生還するためのビバーク|遭難時の対処とツェルト設営の手順【山登り初心者の基礎知識】

 

貴方も山で遭難した際はビバークも選択にいれた行動をお取り下さい。

それはすなわち事前準備を怠らないということです。

この母親のような判断をできるよう努めたいと思います。

 

したっけぃ

 




 

  • この記事を書いた人

モーリー

2015年から北海道で狩猟開始。元は東京でアニメーターとしてジブリ作品やガンダムシリーズに参加していたが帰郷。現在は有害鳥獣対策や環境調査などに従事している。ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、人生における本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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