2019-10-30 No.487
お仕事お疲れ様です。
北海道十勝のハンターモーリーです。
狩猟の現場を歩いていると
感じることをお伝えします。
これまで猟をする時は
ほとんどが巻き狩り(集団猟)でした。
巻き狩りとは
撃つ役割と獲物を追い出す役割に
分かれての狩猟のことで、
昔からこのスタイルが狩猟のメインです。
無線機から来る指示を聞いて
動くことが狩猟です。
今回は東京の友人が
BBQの幹事で鹿肉を送れないかと
話が来ていたので、
一人で猟に行きました。
一人で猟に行くのは好きなのですが、
実際は撮影メインで獲物を見つけても、
銃よりも写真を撮っていました。
今回は狩猟メインで
山を歩きます。
鹿を探して
[2019.10北海道釧路 猟場を歩くエゾシカ]
猟で大切なのは
獲物を見つけることです。
銃の腕前よりも、
獲物がいる場所を探すことが
大切だと思っています。
内地の場合だと
イノシシや水鳥が
主な獲物でしょうか。
北海道の場合だとエゾシカが主で、
まれにヒグマ撃ちもいるようです。
実際に猟に出て
そのほとんどの時間は
獲物を探すことに費やされます。
猟に出て獲物に出会えずに
帰宅することはよくある事です。
今回は真面目に探し
ついに見つけました。
上記のエゾシカです。
私との距離は60-70mほど。
立派なオスジカです。
狙える距離ですが、
場所が牛の放牧地の中で
眼下2kmほど先には家も見えます。
2秒ほど悩みます。
「撃つべきか撃たざるべきか…。
……
ダメダメ、撃ってはダメ!」
放牧地で牛もどこかにおり、
方向は違えど
家が目視できる位置にある。
そのような場所で
銃を撃ってはいけません。
銃の代わりにカメラを持ち
撮影します。
[2019.10北海道釧路 立派なオスのエゾシカ]
この立派なオスのエゾシカは
私の事に気付いており、
自分が撃たれない状況であると
知っているのでしょう。
私の前を悠然と歩きながら
林の中に消えていきました。
ここは道有林との境の場所で、
今年の北海道では
平日は国有林や道有林での
狩猟は規制されているため、
林の中を追跡もできません。
立派なオスのエゾシカだったなと
思いつつ、現場を跡にします。
車を走らせると
時折地元の猟師たちがおり、
そこは彼らのシマです。
林道沿いを諦め
歩いて山に入ることにしました。
このように猟に出て
ほとんどの時間は獲物探しに
その時間を使います。
実際に撃つ時間は一瞬です。
その後に解体したり
車まで運搬するのが
重労働で更に時間もかかります。
・探す(時間かかる)
・撃つ(一瞬)
・運ぶ(時間と体力がかかる)
このような感じで猟は進んでいきます。
実際には早朝に出て
帰宅するのは日暮れあとです。
狩猟とは丸一日必要な
アウトドアなのです。
したっけぃ