2015-12-15 No.47
オオワシ
十勝には天然記念物の鳥類タンチョウやシマフクロウ、オオワシがいます。
今日はオオワシを紹介します。
英語では"steller's sea eagle"。
ちなみに"steller's sea lion"は『トド』を指します。
オオワシの生態
「北海道十勝川オオワシ 尾の白さとくちばしの黄色が目立つ」
大きさ
オスの全長(くちばしから尻尾まで)は約90cm、メスの全長は約100cmです。
翼を開くと200cm~250cmと非常に大きい鳥です。。
体重は約9kgです。
結構重いですね。
寿命
オオワシの寿命は野生の中では20~25年と言われています。
2002年まで札幌の円山動物園にいたオオワシは52歳(推定)まで生きました。
北海道札幌市の円山動物園はオオワシの研究に多大な貢献をした動物園としても知られています。
生息地
オオワシの生活圏はオホーツク海域です。
カムチャッカ半島、サハリン、ハバロフスク、北海道で囲むオホーツク海の海岸線や河川周辺に主に生息します。
ここ北海道十勝でも、十勝川に遡上してきたサケのホッチャレ(サケの死骸)を狙ってきたオオワシの姿が見られます。
数
「十勝川で撮影したオオワシ。生態系の頂点にたつ威厳と風格を醸し出している」
オオワシの数は全世界的に4600-5100羽程度と推測されています。
この内、越冬のために1500羽程度が北海道に渡ってきます。
この4600-5100羽という数が多いのか少ないのか一概には言えません。
比較対象として同じウミワシ属で北米に生息するハクトウオオワシは120,000羽いるとの報告があります。
ハクトウオオワシと一概に比較はできませんが、オオワシはもっと沢山いると嬉しいですよね。
あのように威厳のある、かつ格好いい鳥類が沢山いる地球って素敵です。
食性
食性は動物食です。
主に魚類(カラフトマス、サケ、スケトウダラなど)を食べます。
他にも鳥類(カモ類等)、小型から中型の哺乳類、動物の死骸(アザラシ、クジラなど)なども食べます。
十勝川では、サケのホッチャレを食べているオオワシの姿をよく見かけます。
繁殖
早春に海辺や水辺にある大きな樹上や断崖に巣をつくり、春に卵(1~3個)を産みます。
約一月の抱卵(卵を抱えて温める)後に、雛が孵化し、夏に巣立ちます。
オオワシやタンチョウを見たかったら(撮影したかったら)、北海道十勝に遊びにきてください。
今回のオオワシ情報は以下の論文を引用しています。
「オオワシの個体群の現状」モスクワ大学 マステロフ Ⅴ氏
「鳥類:特にオオワシ・オジロワシの調査の成果と今後の動態」斜里町立知床博物館 中川元氏
寒い毎日ですが、暖かくしてお過ごしください。
したっけぃ