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ハンター日記

ジビエとは ジビエの現状

投稿日:

2019-12-09 No.525

どうも、北海道十勝のハンター
モーリーです。

先日獲ったエゾシカを
ステーキにしました。

近年、日本では増加した野生動物の
有効活用としてジビエ料理が
注目されています。

現状の日本のジビエの状況を
論文を基に整理しました。

エゾシカを獲った時の記事:
師匠の言葉『エゾシカの首を狙え』 ※閲覧注意

 

ジビエとは

エゾシカのモモ肉
[2019.12エゾシカのモモ肉 ステーキ(約150g)で食べるためにカット]

ジビエとは

ジビエとは狩猟によって
捕獲された野生鳥獣の
食肉を意味する言葉です。

主に、シカ、イノシシ、クマ、
カモ、キジ、ウサギなどです。

 

語源

ジビエとはフランス語で"Gibier”と書きます。

英語ではありません。

英語に相当する単語は"game"です。

フランスでは狩猟は競技であり、
遊戯でありました。

日本語で表現するならば
"Gibier”=『競技肉』、『遊戯肉』でしょうか。

 

ジビエはフランスを中心に
ヨーロッパでは貴族の伝統料理として
発展してきました。

かつては上流貴族のみが
食すことのできる食材であり、
今現在もフランスでは
高級食材とされています。

 

 

日本のジビエの現状

エゾシカのステーキ
[2019.12エゾシカのステーキ ニンニク、塩コショウ、日本酒でサッと焼く]

近年、日本では野生動物による
農業被害や都市部への侵入など
野生動物の増加による人と動物の
軋轢が問題となってきています。

それら野生動物を食べることで
軋轢を解消できないかと
環境省が音頭をとり、
ジビエ料理が注目されてきています。

 

ジビエの3つ課題

しかし、
ジビエには3つの課題があります。

供給、流通、消費です。

供給

供給とは猟師が抱える問題です。

・肉質と安定供給の不安定さ:
オスやメス、幼獣や成獣など、
その都度獲れる獲物は違います。

・可食部の割合:
豚や牛と比較して、
実際に食べられる割合が少ない。

・銃猟やわな猟の困難さ:
日本での猟銃所持手続きの煩雑さや、
わな猟の狩猟税など
猟師の経済的な負担が大きい。

 

上記が、ジビエを供給する側で
上げられる問題です。

 

流通

安全性に尽きます。

牛や豚と違い、飼育されておらず
なにを食しているのか、分からないため
食品衛生上のリスクはあります。

寄生虫や肝炎などのリスクです。

そのお肉を安心して
流通させられるかというと
疑問符がついてしまいます。

 

消費

ジビエ自体が浸透していないこと、
不衛生なイメージなど、
消費者が持つジビエのイメージを
払拭し、改善していかなければ、
ジビエの浸透はないと思います。

 

 

後記

以上
ジビエについて、
日本のジビエ事情について書きました。

現状では、
本当に美味しいジビエを食べるなら
猟師になるか、猟師の友達を持つのが
一番だと思います。

札幌のジビエのお店に行って
ジビエ料理を食べましたが、
私が獲った肉の方が美味しいのです。

それは、そのお肉がダメというよりは
ジビエ肉を冷凍し郵送し
お店で保管する中で、
どうしても時間が経過して、
肉質が落ちるのだと感じています。

本当に美味しいジビエを
食べたい時は、
信頼できる猟師から直接購入するか
貰うのが一番だなと思います。

肉の安全性もその猟師が
自身で食べているのですから、
担保されています。

 

したっけぃ

引用論文:
(2018金井・雨宮・波多野・星加・齊藤・長野)有害鳥獣のジビエの活用とその可能性

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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