2021-12-16 No.912
どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
茨城県においてイノシシによる死亡事故がありました。
罠にかかったイノシシを棍棒で仕留めようとしたところを逆襲され死亡したとのこと。
事故概要と銃を持っていない時に動物の止めを刺すことについてを記します。
事故概要
時間:2021年12月15日 9:39
場所:茨城県常陸大宮市諸沢の山林
内容:
男性(84)が次男(55)と共に林内でくくり罠にかかったイノシシ(オスで体長1.2mほど)一頭を確認。
男性が同イノシシを棍棒により仕留めようとしたところ、反撃を受け右足を噛まれた。
次男は救急車を呼びに現場を一時離れた。現場に戻るとイノシシは罠ごと姿を消していた。
男性は救急搬送時男性は心肺停止状態で、その後右太ももの動脈損傷による出血性ショックにより死亡が確認された。
男性は10年以上前から罠による狩猟をしていた。
銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)下でのトドメ
罠にかかった動物を仕留める方法 棍棒、槍、電気
猟師の中には銃を持たず、罠のみで狩猟をする方もいます。
罠のみの狩猟も面白いと思います。
銃を所持すると色々と制限があり、所持コストも年に5万円弱(猟友会や猟銃所持登録費用など。弾代は除く)ほどかかります。
地域によっても行政からの補助などもあり差はあると思いますが、罠のみの狩猟でしたら狩猟者登録なども含めて年に1.5万円弱ほどでしょうか。
コスト的にも罠猟専門もありだと思います。
そんな罠猟ですが、銃がないのでトドメは銃以外の方法で刺すことになります。
棍棒や槍、電気ショックなどです。
今回の事故は「棍棒」でトドメを刺そうと試み反撃されました。
罠にかかった野生動物はまさに命懸けでヒトに抵抗を試みます。
その抵抗を受けて起きる事故は本当に沢山あります。
イノシシに抵抗され角で足を刺されるケース。
アライグマの爪に引っかかれて感性症になり重体に陥るケースなど。
また、罠にもくくり罠や箱罠などの種類があり罠によってもトドメの刺しやすさも変わります。
更に捕まった動物の種類によっても抵抗の激しさは変わります。
キタキツネなどは諦めが早く、最後の瞬間までおとなしいものです。
アライグマは気性が荒いので頑強な抵抗を最後の瞬間まで試みます。
北海道にはイノシシがいないので私はわかりませんが罠にかかったイノシシの抵抗は激しそうです。
イノシシの罠猟の様子を見てみたい方は
” youtube イノシシ 槍 止め刺し ”
で検索ください。
距離を保てる槍が良い
イノシシやシカなどの大物のトドメを刺す際は、距離を保てる「槍」が安全です。
今回の茨城のケースでは棍棒でトドメを刺そうとしていました。
罠での狩猟を10年以上していた方のようなので、これまでも棍棒でトドメを刺していたのでしょう。
しかし、棍棒は獲物との距離がどうしても近すぎます。
安全にトドメを刺そうとするならば、距離を保って槍で突き刺し完全に弱らせてから棍棒や電気ショックでトドメを刺すのが良かったのでしょう。
ただし、槍や棍棒は動物たちの苦しむ時間を長くさせるので私は躊躇してしまいます。
やはり、早いのは電気ショックや銃です。
罠猟師のための棒の先に電気を伝える針がついた道具(電気槍?)があると良さそうです。
ポータブルのバッテリーとセットであると良いですね。
それがあったとしても、動き回るイノシシに電気槍を二本(+と−の二本)のは難しそうではありますが...
この電気槍の良いところは銃刀法に抵触しないのもポイントです。
参考文献:
関連記事:
アライグマ駆除最前線レポート ラスカルから始まった外来種問題
『撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ』というセリフがあります。
私は常にルールを遵守し安全第一で猟に臨んでいますが、心のどこかにこの心構えを持って野生動物たちと対峙しています。
したっけぃ