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ハンター日記

アライグマ駆除最前線レポート ラスカルから始まった外来種問題

更新日:

2019-08-31 No.439

ご訪問いただきありがとうございます。
北海道十勝のハンター
モーリーです。

春(4-6月)の話ですが、
アライグマ強化月間という
地元猟友会が行うパトロールに
参加しました。

アライグマは環境省から
特定外来生物に指定されています。

特定外来生物とは在来の生態系や人や農水産物に
特に悪影響を及ぼす種のこと。

ここ十勝でもアライグマ被害は
着実に増えており、
今後の十勝の生態系や農業にとって
大きな課題の一つとなると思います。

今回は北海道のアライグマの状況について
ご報告差し上げます。

 

アライグマについて

アライグマ[2019.6北海道十勝 農家にいたアライグマを駆除した]

和名:アライグマ/洗熊
学名:Procyon lotor
科名:アライグマ科
原産:北・中央アメリカ
分布:欧州、西ロシア、日本など
生育:基本的に森、湿地、農耕地、海岸、都市など多様な環境に適用
食性:雑食、北海道ではザリガニやサンショウウオ、スイカ、メロンなど
体長:頭胴長50cmほど、尾長30cmほど
体重:4-10kg
繁殖:1-3月に交尾し、春に3-6頭を産む
気性:とても狂暴
備考:特に洗って食べることはない

 

画像のアライグマは春先
農家に設置したわなにかかっていた
個体を駆除したものです。

駆除方法は空気銃か電気の2択。

この時は私の空気銃で殺処分しました。

 

アライグマが増えた理由

ラスカルです。

1977年に放映された
フジテレビ系世界名作劇場
『あらいぐまラスカル』を
見た子供が親にねだったのでしょう。

「僕も、私もラスカルを飼いたい!」、と。

そして飼育後あまりの狂暴さに
飼育できなくなり、放獣したのでしょう。

『あらいぐまラスカル』の最終回もまた、
主人公のスターリング少年が森へラスカルを放ち、
そしてその物語は終わるのです。

放獣した家族はなんて素敵なことをしたのだろうと
その時は思ったかもしれません。

『あらいぐまラスカル』の放送終了の2年後、
1979年に北海道恵庭市で
飼育されていたアライグマが逃亡し
酪農地帯に定着した個体が
北海道のアライグマの野性化の
始まりと言われています。

逃亡と言っていますが、
飼育できなくなった業者や家族が
放獣したケースも考えられます。

北アメリカならば
アライグマは在来生物ですから、
放獣された後も在来生物として
地域の生態系を乱すことはありません。

しかし、それを日本でやってはいけません。

アライグマは水辺だとザリガニや
サンショウウオが好きで、北海道には
希少なザリガニやサンショウウオが生息しています。

今、アライグマによってそれらの生物が
危険にさらされています。

私たちハンターも狂暴なアライグマたちを
駆除しなくてはなりません。

わなに捕獲されても
狂暴に抵抗を試みるアライグマは、
ハンターにとっても怖いなと感じます。

 

ちなみに、
ラスカルの声優は
ドラゴンボール孫悟空の声優
あの、野沢雅子さんです。

 

アライグマ駆除状況

以前から北海道でもアライグマが
増えてきていると話は聞いていました。

しかし、これまで私の住む十勝では生息数は
少なく、見かけることもありませんでした。

アライグマの足跡[アライグマの足跡 長い指の形が特徴]

しかし、ここ数年山野を歩くと
見慣れない足跡があり、
それがアライグマのものでした。

ついに十勝にも現れ始めたのです。

それにともない北海道が音頭をとって
アライグマが活発に活動する春先に
アライグマを駆除することになり
猟友会駆除隊の私も参加することに。

以下の表とグラフは4-6月のアライグマ捕獲数を
支庁別で示したものです。

アライグマ捕獲数表

ちなみに、この捕獲数は春の
猟友会駆除によって捕獲した数なので
年間を通じてはもっと多いです。

最近なら年間1万頭以上捕獲されています。

 

アライグマ捕獲数グラフ

空知が圧倒的に多く、
次いで胆振や日高、
石狩や後志、上川が続きます。

北海道に詳しい方なら気が付くかもしれませんが、
これは北海道の中央部にある大雪山系と
日高山脈がアライグマの侵入を防いでいると
読み取れるグラフです。

釧路、根室、オホーツクには
アライグマの侵入がほぼなく、
十勝がここ3年ほどで増えています。

つまり、アライグマたちが
大雪山系と日高山脈を越え
道東へ侵入を果たしたことを示しています。

 

参考サイト:
北海道におけるアライグマ生息市町村と捕獲数等の推移

 

生態系を乱すアライグマ

アライグマが
大雪山系と日高山脈を越えたことから
同山中に生息する
ニホンザリガニやエゾサンショウウオが
アライグマたちに捕食されていると
危惧されます。

恐ろしいことです。

なぜなら、山中の生物調査は予算が付き難く
学術的に調べているケースはありますが、
国等が業務として発注することはあまりなく、
どこにどのような生物が生息しているのか
よく分かっていません。

人知れず、山中のザリガニやサンショウウオが
アライグマによって死滅させられるケースも
十分に想定できます。

 

このように
北海道では特定外来生物である
アライグマの生息数が増え、
生態系への影響や農業被害が懸念されます。

アライグマが悪いわけではありません。
人の経済活動による結果です。

 

私はアライグマがいたら狩ろうと思いますが、
貴方はどうしますか。

どう考えればいいのか
どう行動したらいいのか
このブログを通じて
貴方と共に考え実践していけば幸いです。

 

したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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