2016-01-08 No.65
カワアイサ
カワアイサが十勝川の上を飛んでいきました。
カワアイサは英語で"common merganser"です。
ユーラシア大陸や北米大陸に広く分布している鳥です。
日本にも古くからいるようで万葉集にも歌われています。
万葉集の中のカワアイサ
万葉集とは、8世紀(A.D.701-800)頃に日本国で貴族や庶民が詠んだ美しい詩を集めた詩集です。
" Manyoshu (it means that collections of ten thousand leaves) is a Japanese beautiful and vivid poetry of 8th century anthology. "
『山の際に 渡る秋沙の行きて居む その川の瀬に波立つなゆめ』詠み人知らず
『やまのまに わたるあきさの ゆきてゐむ そのかはのせに なみたつなゆめ』
(山を渡るカワアイサがいずこかの川で休むのだろう 川は波立たず静かに迎えてほしい)
「山や川を渡り長く旅をする人に休んで欲しい」と思う詩の様に感じます。
名前の由来
アイサとは漢字で「秋沙」と書きます。
秋の早くに来るから「秋沙(早)」の説があります。
また、秋に去るから「秋沙(去)」の説もあります。
どっちなんでしょう。
カワアイサの生態
大きさ
オス:約70cm、頭が濃い緑色で、体は白い。
メス:約60cm、頭が茶色で体は白い。
ガンカモの中では大きい方ですが、スタイリッシュなので大きさをあまり感じません。
オスもメスも嘴(くちばし)と足が濃いオレンジ色をしています。
似ている種で、ウミアイサという仲間もいますが、オスの頭の羽が逆立ってみえます。
パンクロックのような髪型と言えばわかりやすいでしょうか。
そのような羽の生え方を『冠羽』といいます。
生息地(分布)
名前のとおり、河川や湖沼に生息します。
ユーラシア大陸(欧州含む)や北米大陸に広く分布しています。
食性
潜水して魚を食べます。
市街地の近くの川で見かけることもあり、住民がパンをあげたりもしているようです。
繁殖
地上に草を利用して巣をつくり、春に卵を産み主にメスが卵やヒナの面倒をみます。
万葉集の歌ではないですが、カワアイサの旅も私たち人間の仕事も同じです。
疲れたら、静かに休養をとってしっかりと休んでください。
したっけぃ