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ハンター日記

ヒグマの糞を見つけたら? 糞の中身をのぞいてみよう

更新日:

2019-10-04 No.474

ご訪問いただきありがとうございます。
北海道十勝のハンター
モーリーです。

山を歩いていると
ヒグマの糞がありました。

糞があるということは
そこはヒグマの生息地である
ということです。

私のことを木の陰から
気配を殺して、
ジッと見ているかもしれません。

ヒグマの糞を見かけたらすべきことを
お伝えします。

 

ヒグマの糞を見つけたら

ヒグマの糞[2019.10北海道十勝 ヒグマの糞]

安全確保、もしくは「しのび」

見つけたヒグマの糞は
表面が乾いていました。

糞をしてから3-4日
経っている印象です。

つまりヒグマは近くにいない
可能性が高いことが分かります。

ちなみに、
オスのヒグマの一日の行動範囲は約100km、
メスのヒグマの一日の行動範囲は数km。

随分と違います。

 

さて、
ヒグマの糞を見つけたら、
最初にすべきは
安全確保です。

笛を吹く、
「ホイホイッ」と大声を出すなど、
ヒグマに人がいる場所を
教えてあげることです。

「ヒグマさん、おじゃまします」
的な挨拶です。

 

これが猟の場合だと、
近くの足跡を探して
ヒグマを追跡します。

こういう猟を「しのび」といいます。

私がしのびをして失敗した猟の様子を紹介します。

参考記事:
狩猟へ 単独猟の失敗事例の紹介

この時はエゾシカのしのび猟でしたが、
こんな感じで山にてしのび猟をします。

 

糞の中身

ヒグマの糞[2019.10北海道十勝 ヒグマの糞 山ぶどうの種やドングリの殻が見える]

糞からの印象

糞を見つけたら、
近くの木の枝などで
何を食べているのか
糞の内容物を調べてみましょう。

エゾシカなのか
ドングリなのか
山ブドウなのか
クルミなのか
サケなのか。

それでそこのヒグマの食べ物が
分かります。

餌は沢山あるのか、
健康なのか、
ヒグマの大きさ、
そんなことが糞から
想定できます。

臭いをかいでみると、
臭いので動物を沢山
食べていることが分かります。

山ぶどうばかり食べているヒグマの糞は
ワインのように良い香りがすると
聞いたことがあります。

今回の糞からは
・餌は沢山ある
・成獣オス
・体は大きい
・健康
という、印象を持ちました。

 

ヒグマの糞(エゾシカの毛)[2019.10北海道十勝 ヒグマの糞 エゾシカの毛が大量に見える]

糞の中身

白い毛はエゾシカの毛です。

ドングリやクルミの殻も見えます。

ドングリやクルミを殻ごと
食べているのが分かります。

二枚上の画像のゴマのように見えるのは
山ぶどうの種だと思います。

動物タンパク質のエゾシカを食べ、
穀物のドングリやクルミを食べ、
山ぶどうまで食べています。

サケはここまで遡上してこないので
食べられませんが、
山奥としては理想的な食生活を
送っているようです。

 

 

新しいヒグマの糞[2017.8北海道知床 新しいヒグマの糞]

この画像は以前、知床で撮影した
ヒグマの糞です。

8月に撮影したので、
サケもドングリも食べておらず、
植物食だけの軟便でした。

秋の前の8月は
ヒグマにとって
餌に一番苦労する時期です。

参考記事:
探検@知床 知床岬トレッキングその2 ヒグマの住処

宜しければご覧ください。

 

秋を迎え、
冬眠の準備をするヒグマたちは
食欲旺盛です。

 

登山や猟へ行く方は
安全第一で
いってらっしゃいませ。

 

したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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