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ハンター日記

スナヤツメ 恋の季節が寿命の時

更新日:

2019-07-16 No.401

どうも、モーリーです。

先日川を歩いていると、
スナヤツメの産卵行動の様子に出会いました。

内地のいくつかの県では絶滅危惧種に指定されているようですが、
北海道ではよく見かけるヤツメウナギの仲間です。

そんなスナヤツメについてお届けします。

 

スナヤツメってどんな魚?

スナヤツメの生息場所

十勝の上流域河川[2019.6北海道十勝 上流域の小河川 ニジマスやスナヤツメが確認できました]

今回スナヤツメを見つけたのは、
このような十勝の山奥の小河川です。

至る所にエゾシカの足跡やフンが見られる場所で、
地元の猟師さんたちの猟場としても使われている場所です。

スナヤツメは日本全国の河川で見られます。

中流域でも上流域でも見られますが、
探すポイントは砂泥の中です。

今回は産卵行動の途中なので、
見つけやすいですが、
普段は泥や砂の中にいるので、
探すのは難しいでしょう。

 

どんな魚なの?

カワヤツメの口[円口類カワヤツメの口の様子 鋭い歯が怖い]

スナヤツメの大きさは15-20cmほど。

場所にもよりますが、茶色っぽい個体が多いように感じます。

スナヤツメは魚ではなく円口類という分類で
魚類ではないという話があります。

諸説あって魚類という人もいれば、
円口類なので魚類ではないという人もいる感じです。

上の画像はスナヤツメではなく
同じヤツメウナギ科のカワヤツメです。

このように口が真ん丸なので
『円口類(えんこうるい)』と呼ばれます。

上画像のカワヤツメは、
スナヤツメよりも大きく、
丸い口の中に鋭い歯があり、
魚に吸い付いて血を吸います。

スナヤツメはカワヤツメよりも小柄で、
歯はなく血も吸いません。

泥の中の有機物を食べて大きくなります。

 

 

カワヤツメの一生

スナヤツメの産卵行動[2019.6北海道十勝 スナヤツメの産卵行動の様子]

スナヤツメは一生を淡水の穏やかな川に生息し、
砂や泥の中で有機物を食べながら成長していきます。

2-3年をアンモシーテスと呼ばれる幼生体で過ごします。
アンモシーテスの時は目がありません。

4年の秋に成体になり目が発現する一方、
消化器がなくなり食べることを辞めます。
スゴイ…。

翌春に産卵期を迎え、寿命を迎えます。

 

成体となって目を獲得したスナヤツメたちが見る世界は
どのようなものなのでしょうか。

その瞳にこの世界は美しく映っているのでしょうか。

 

スナヤツメの産卵の動画

川の中でウネウネと動く10尾ほどのスナヤツメの産卵行動の様子を
動画で撮影できました。

一緒に見てみましょう。


[20秒:スナヤツメの産卵行動 川の上からの様子]


[28秒:スナヤツメの産卵行動 水中撮影]

こんな感じで産卵しているのですね。

野生生物たちは一生懸命に生きています。

貴方は野生生物たちほどに一生懸命生き抜いていますか。

私はさっぱりです…。

スナヤツメたちのように
一生懸命生き抜いてみようと思います。

 

したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

-魚貝類
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