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ハンター日記

エゾシカ 子鹿物語

更新日:

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2016-06-29 No.140

エゾシカ

エゾシカ 小鹿「北海道十勝 エゾシカ。この春に産まれた小鹿。顔にはあどけなさが残る」

お疲れ様です。
エゾシカについて理解を深めたいと思い、シカを探しに森へ行くとメスのグループがいました。
その中に小鹿も。
この春に産まれた個体だと思います。
シカは生まれた翌年の秋から繁殖を始めます。
体が大きなオスの個体なら初年度から繁殖行動をとるケースもあると聞いたこともありますが、稀な例でしょう。
この小鹿はどうなんでしょうか。(メスグループと一緒にいたので、おそらくメスだと思います。メスは初年度からの繁殖はないと思います。)
今回はエゾシカの出産・繁殖について記事をお届けします。
小鹿は英語で"fawn"です。

 

 

エゾシカの繁殖

エゾシカ 小鹿「北海道十勝 エゾシカ 体はまだ小さく人間への警戒感も薄い印象を受ける。警戒せいよ」

基本的にエゾシカは秋(10月-11月)に交尾を行い春(5-6月)に出産します。

 

繁殖期のオス

秋になるとオスは食べ物も食べないでメスと交尾することを第一に行動します。
その際のメスや縄張りを巡るオス同士の争いも激しくなります。
この時期のオスを笛を使って森から呼び出す猟もあります。
笛の音を他のオスと勘違いして、襲ってくるところを仕留める猟です。
このような猟を「コール猟」と呼びます。

 

繁殖期のメス

秋になるとメスジカは24時間だけ発情します。
少しでも早く出産しようとして受精率を上げるためにその24時間の間に複数のオスと交尾をします。
もしこの時に受精できないと、2-3週間後に再度発情期を迎え同じように交尾をします。

早く生まれた小鹿はより早く冬を迎える準備ができるため、早く生まれたほうが生存には有利です。
7月8月頃に生まれてくるケースもあるようですが、そのようなケースでは冬までの期間が短くなるため生き残ることが難しくなります。
厳しい冬を越すための体力つける準備期間が確保できないからです。

 

 

 

北海道の夏は短く、8月中旬頃にはすでに秋の気配を感じさせる風が吹き始めます。
一昨日よりやっと初夏らしくなってきた北海道ですが、エゾシカたちにとって厳しい冬を迎える準備はすでに始まっているのです。

子供の頃「子鹿物語」というアニメーション番組がありました。
怪我をした子鹿を育てるも、作物を食い荒らすようになった鹿を主人公の少年が銃を撃ち悲しみに耽るも、人として成長する姿を描いた作品です。
ラブライブやガンダムユニコーンも良い作品ですが、たまには「子鹿物語」のような素朴な作品も観たいなと子鹿を見ながらふと思いました。

したっけぃ

 

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  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

-自然, 哺乳類
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