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ハンター日記

エゾナキウサギ 生きた化石の探し方

更新日:

2019-07-30 No.404

どうも、モーリーです。

先日、北海道十勝にある白雲山という山に登ると
ナキウサギと出会いました。

日本では北海道にのみ生き残っている
ナキウサギについてお届けします。

 

エゾナキウサギ

短い時間ですが動画も撮影できました。
youtubeにアップロードしたので、ご覧ください。

生きた化石

このナキウサギは和名で、
エゾナキウサギ
(学名:Ochotona hyperborea or Ochotona yesoensis Kishida 英名:Pika
と呼びます。

地元の人はナキウサギの存在を昔から知っており、
ゴンボネズミ(尾の無いネズミの意)と呼んでいました。

ユーラシア大陸の北側に広く分布している
キタナキウサギの亜種(近しい種)とされ、
日本では北海道にのみ生息するウサギ目に属する種です。

とても古くから存在している種で、
「生きた化石」とか「氷河期の生き残り」などと呼ばれています。

ヒトよりも
はるか古くから存在している大先輩なのです。

シーラカンスやイチョウと並べても
いいかなと思います。

ナキウサギの正確な発生は分かりませんが、
250万年前頃にはユーラシア大陸に存在し、
氷河期で海面が低かった頃に
ナウマンゾウらなどと冷涼な地域である北海道へ
移住してきたと思われます。

 

詳しくは以下を参考ください。

北海道化石物語 著:ポレアロ・プー氏

ポレアロ・プー氏のサイトは素晴らしいサイトです。
化石や地質、古生物について興味がある方は必見のサイトです。

 

蛇足ですが、
エゾナキウサギの存在は1930年頃に、
農林省畜産局鳥獣調査室の岸田久吉博士と、
北海道大学農学部動物学教室の犬飼哲男博士と島倉享次郎博士によって
同時期に発見され今に至ります。

ナキウサギの和名は北大の犬飼哲男博士と島倉享次郎博士により
名付けられました。

ナキウサギ自体は
1795年頃にモンゴルでナキウサギを研究していた
Linkさんによって発見され
モンゴル語では『オコドナ』と呼ばれていたことから
学名もOchotonaとなっています。

 

エゾナキウサギについて

エゾナキウサギ[2019.7北海道十勝 エゾナキウサギ]

一見、ネズミの仲間に見えますが
ウサギの仲間です。

 

大きさ

体長:15-18cm
重さ:120-160g
毛色:夏と冬で変わります。
尻尾:5mmほどですが、短いので見えない
(上記画像でも尻尾は見えませんよね。)

 

繁殖と寿命

初夏に5頭ほどを産卵する。

寿命は4-5年。

 

生息地

ガレ場[2019.7北海道十勝 白雲山山頂付近のガレ場]

こんな感じのガレ場が生息地です。

標高の高い(1500mほど)冷涼な気温が
生息に必要と言われています。

しかし、
標高の低い市街地(中札内村)に近いガレ場でも
見かけた事があるので、
気温も重要ですが、
生息環境のガレ場が第一に重要なのかもしれません。

ガレ場は隠れ家としても適しており、
天敵のオコジョやイイズナなどからの
逃げ場となります。

 

食性

草食です。

草やスゲ類、地衣類などを食べます。
コケモモやヒメスゲ、エゾムラサキツツジ、シラネニンジン、イソツツジ、ヒメノガリヤス、イワブクロやチングルマなどの
高山植物も食べます。
(引用:エゾナキウサギファンクラブより)

自身の糞も食べる「食糞」もします。

エゾナキウサギは冬眠しないので、
冬に備えて秋頃から食料を蓄えます。

貯食のためにコケやキノコ、シダ類などを
蓄えるために活発に行動します。

 

探し方

日本では北海道にのみ生息しています。

車でアクセスしやすい場所で
見つけやすいのは十勝の然別湖周辺のガレ場です。

然別湖ネイチャーセンターという施設があり、
そこで聞けばナキウサギに出会える場所を教えてくれます。

 

北海道にはナキウサギを撮影するグループがあり、
餌付けなどしてナキウサギを引き寄せ、
撮影している方もいます。

餌付けは非難されていますが、
エサを食べたいナキウサギと
撮影したいカメラマンとで
需要と供給が合っており、
案外悪くないかもと感じてしまいます。

どうなんでしょうか?

私は餌付けして撮影はしていませんが、
餌付けしてまで撮影したい方がいることも
理解できる気もします。

 

北海道は短い夏を迎えています。

貴方も良かったら遊びに来てくださいな。

したっけぃ

 

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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