2025-04-11 No.1055
どうも、北海道十勝のハンター モーリーです。
長野県飯山市において男女3名がクマに襲撃を受ける事件が発生しました。
この事件の特徴はクマが主体的に人を襲っているようにみえるところです。
ヒグマであれツキノワグマであれ、クマが人を襲う時は子熊を守るためであったり、己のエサを守るためであったりと受動的に人を襲うケースが多いと感じています。
一方、この長野県の事件ではクマが自主的に人を襲っているように報道されています。
実際に何が原因で事件が発生したのか未確認ではありますが、同事件概要を整理します。
事件概要
日時
2025年4月9日 16時15分頃
場所
長野県飯山市 道の駅千曲川から東方向に500メートル付近
以下に示した場所がクマが襲撃後に隠れた空き家の位置
地図を見ると千曲川(ちくまがわ)とその支流の小さな河川があり、川を移動経路として利用していたと考えられます。
ストリートヴューで見ると、住宅地ではありますがクマがでてもおかしくない土地であると思います。
内容
2025年4月9日16:15頃、長野県飯山市常磐において物置で作業していた男性A(65歳)を一頭のクマが襲撃。
クマはツキノワグマで体長1mの成獣とみられる。
男性Aは左目、左耳、左手をかまれる。
その後、クマは向かいの住宅にガラス窓を割って侵入し、二階にいた男性B(96歳)の顔面をひっかき(嚙んだという報道もある)、同じく二階にいた女性C(66歳)の左足や臀部をひっかいた(嚙んだという報道もある)。
クマは二階で暴れ回っていたが、やがて階段を降りて外に逃げ、住宅から北東に300mほど離れた空き家に隠れた。
クマは住宅侵入しガラス窓を割った際に怪我を負ったとみられる。
男性AとBは重症、女性Cは軽傷を受け、3名はドクターヘリで飯山市内の病院に搬送された。
付近の空き家に隠れたとみられるクマは翌朝にはどこかへ移動した。
警察や猟友会、市役所職員がパトロールやクマ罠の設置、ドローンによる捜索などを実施。
クマが侵入した空き家住宅から北東に2kmの畑でクマの足跡と血痕が確認されたが、その後の足取りはつかめていない。
近くの道の駅は営業を取りやめた。
事件感想

[2024.7北海道十勝 駆除されたヒグマの手のひら なまらでかいヒグマでした...]
今回の事件で一番気になったのはなぜクマは最初の男性A氏を襲撃したのかということです。
A氏からちょっかいをかけたとは考えにくいですし、子熊がいて子熊を守るための行動であるとの報道も見られません。
冬眠明けのクマが一番求めるのはエサです。
怖いことですが、A氏をエサを認識した可能性は低いと思いますが、その可能性も完全に否定はできないのかなと思います。
更に不自然なことに、クマがガラスを割って住宅に侵入し二階に移動し二人を襲っています。
ますます、クマの行動が不可解だと感じます。
クマが極度の緊張状態にあったことは考えられますので、行動が不可解でもさほど不思議ではないのかなとも思います。
また、今回は千曲川(ちくまがわ)という川がクマの移動経路に使われたなと思います。
こういう時は、川に生えている樹木(河畔林)を伐採することでクマが移動の際に隠れる場所を少なくすることで住宅地にアクセスしにくい環境を整備することは一定の効果があるとされています。
千曲川の河畔林繫茂状況は分かりませんが、千曲川の河畔林伐採はご検討ください。
北海道十勝では河畔林伐採によるヒグマの住宅地へのアクセスを減らす実験をしているので、関係自治体の方で興味がある方は拙ブログの【問合わせ】から連絡いただければ対応可能です。
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参考サイト:
春を迎え、山菜採りなどで山を訪れる機会が増える季節です。
お気を付けて山を楽しんでください。
したっけぃ