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ハンター日記

イラクサ 医学の父ヒポクラテスの万能薬 糖尿病を快復へ

更新日:

 

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2016-05-31 No.125

イラクサ a nettle

nettle「北海道十勝 エゾイラクサ 4月中旬頃から芽吹き始める 山菜としてはこの頃が一番美味しい」

河畔林や山地の湿地などを歩くと強い痛みを感じる時があります。
痛みの原因はイラクサに刺されたことによるものです。
刺すような痛みが数時間持続します。

私は以前から春の山菜として天ぷらやおひたしにするために摘んでいました。
薬草としての効能があるとなんとなく知っている程度でした。
色々と調べると食べて良し、飲んで良しの山菜であると知りました。

英語では"nettle"、動詞は「イライラさせる」の意味もあります。
今回はそんなイラクサについてお届けします。

 

 

ヒポクラテスの万能薬 an Elixir

nettle イラクサ「北海道十勝 イラクサとトリカブト イラクサと隣り合っている切れ込みの深い葉が毒草トリカブトの若芽」

今からおよそ2500年前、ギリシアに一人の偉人が誕生します。
彼の名はヒポクラテス
医学を迷信や呪術的なものから臨床と観察を重んじる学問と科学へと進歩させた人です。
そのヒポクラテスが「万能薬」として利用したのがイラクサです。

 

イラクサの効能・効果  the efficacy

・アレルギー(特に鼻炎)
・花粉症(体質改善)
・貧血への効能
・血行促進
・高血圧への効能
・リウマチへの効能
・不眠症への効能

などなど、まだまだ沢山でてきます。
ヒポクラテスが「万能薬」としたことも頷けます。

ヒポクラテスが利用したのは「セイヨウイラクサ」です。
ここ十勝でイラクサというと「エゾイラクサ」が主になります。
別種になりますので効能が同じかはわかりません。
しかし、大学や企業がエゾイラクサを研究しており、糖尿病に対する効果があると記されている書物もあります。

なにより、山菜として食べていてクセがなく美味しい
痛いので摘みにくいですが、美味しく食べやすい食材であることは間違いありません。

 

 

レシピ how to eat

nettle イラクサ「イラクサの若芽 料理の前の水洗いの様子」

イラクサは山菜としてあまり注目されていませんが、私としては一押しの食材です。
クセがなく、食物繊維も豊富で、薬草としての多様な効能も期待できます。
以下のように料理しています。

 

天ぷら tenpura

nettle「イラクサの天ぷら 手前がイラクサ 次がカタクリ 奥がシャク」

個人的にはタランボやウドよりも、マイナーなイラクサやシャクの方が天ぷらの素材としては好きです。

参考記事
カタクリ 寿命50年 静かなる長老

シャク 旬なものを食べて心身健康

 

おひたし boiled 

nettle「イラクサのおひたし あっさりとしつつも、野菜の力強い風味が感じられる一品」

 

このように、多くの効能を含んでいるイラクサは古代より薬草として利用されてきました。
アイヌの人々はエゾイラクサの食物繊維を編み、紐や糸として利用していました。
また、エゾシカも夏の間のミネラルを摂取するために、エゾイラクサを選択して食べる傾向があるとの研究成果も発表されています。

多くの恩沢を与えてくれる植物、イラクサです。
身近にある自然の恵みを大切にし、楽しみたいと思います。

したっけぃ

 

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  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

-自然, 食・料理, 植物
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