2016-05-30 No.124
シャク chervil
「北海道十勝札内川上流 シャクの花」
山道を歩いていると白い花が咲きそろっていました。
シャクの花です。
シャクの葉や茎は山菜として食べることができます。
今回は山菜のシャクについてお届けします。
英語では"cow parsley"【牛のパセリ】、"wild chervil"【野生のシャク】と呼ばれているようです。
英語でも分かるように、葉の様子はパセリにも似ています。
ニンジンの仲間 シャク an Umbelliferae family
「シャクの葉 パセリやニンジンの葉に似ている」
札内川の上流の山道を歩くと、胸ほどの高さのシャクの花が咲きそろっています。
シャクはセリ科でニンジンやパセリなどの仲間です。
葉もニンジンやパセリの葉に似て、細かくシャープな葉がモザイク模様のように形づくられています。
この葉や茎が食べられます。
また、根も食べられるようですが食べたことはありません。
シャクが山菜としておすすめできる時期は春先です。
北海道十勝でいうと、4月下旬頃です。
葉を摘み香りをかぐと新鮮なセリ科の香りがします。
葉の形と香り、生えている場所がシャクを見分けるポイントになります。
山間の道の脇や明るい林などに生えています。
似ている毒草 similar poisonous plant
「シャクの花の拡大写真 見分けるポイントは生えている場所、見た目、香り、です。毒草に要注意」
シャクには似ている毒草があります。
ドクニンジンとムラサキケマンです。
実は私はドクニンジンを見たことがありません。(見ていても認識したことがありません。)
wikipediaを見ると、「近年北海道の山野にも不法に持ち込まれたものが自生している」とあります。
もともとは日本には自生していない外来種なのです。
ちなみに、このドクニンジンは、古代ギリシアの哲学者ソクラテスが毒殺刑に処されたときに使用された毒草です。
私もそのうち誤って摘んでしまい食べてしまうかもしれません…。
また、水辺近くにはドクゼリという猛毒のセリ科の仲間もいますので注意が必要です。
特にドクゼリは日本三大有毒植物(トリカブト、ドクウツギ、ドクゼリ)の一つとされています。
水辺近くのシャクに似ている草は摘まないのが良いでしょう。
レシピ how to eat
「シャク 料理の前にはザッと水洗いしてください」
シャクはクセがなく食べやすい食材です。
私はおひたしや天ぷらが多いですが、
おひたし boiled
「シャクのおひたし」
・水で汚れを洗い落とす
・サッと沸騰したお湯で湯がく
・水気を取り、醤油とかつお節でおひたし
・マヨネーズと塩コショウでマヨネーズ和えても良し
天ぷら Tenpura
「春の天ぷらづくし 手前がシャク 真ん中がカタクリ 奥がイラクサ」
美味しいです。
自然の恩沢に感謝していただいています。
参考記事
カタクリ 寿命50年 静かなる長老
パスタ with pasta
「シャクを利用した春の山菜パスタ」
シャクの旬は終わってしまいましたが、あなたの家の近くにも食べごろの山菜があるかもしれません。
旬なものを食べて、心身ともに健康を維持していきましょう。
したっけぃ