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ハンター日記

2018年知床岬トレッキング遭難事件 概要と教訓

更新日:

2018-08-21 No.267

どうも、モーリーです。

2018年8月18日16時頃、
知床岬へのトレッキング中に
神奈川県横浜市の大学生 河野魁さんが
行方不明になっています。

安否が気遣われます。

昨年、日帰りできる範囲で
知床岬トレッキングコースを歩いてきました。

知床岬トレッキングが
どの様なコースなのかお伝えします。

事件の現場になったトッカリ瀬
まではいけなかったのですが、
その手前まで行きました。

ちなみにトッカリとは、
地元の言葉でアザラシの意。

今回は知床岬トレッキング事件の概要と
知床岬ルートの難易度について、
そして教訓を紹介します。

 




事件概要

知床岬トレッキングコース[2017.8北海道知床 知床岬へのトレッキングコース 海のすぐ際まで崖がそびえる]

事故概要

2018年8月18日16時頃、
知床岬へのトレッキングの最中に
トッカリ瀬において
神奈川県横浜市の大学生
河野魁さんが波にさらわれる。

同行していた同じ大学の学生(Bとする)が
助けようとし同じく波にさらわれたが、
波が戻った時に岩に掴まり助かる。

なお、18日夕方は波浪注意報が出ていた。
同時刻の干満を調べると、
ちょうど干満の真ん中あたりの潮位。

Bさんは付近でテントを張り
翌朝に携帯の電波が通じる
相泊(あいどまり)付近まで戻り、
19日6時35分に警察へ連絡した。

同日、根室海上保安部と
中標津署が捜索を開始する。

 

ルートはあるが道はない

去年知床岬へのルートを歩きました。

目的は知床岬到達トレッキングの
ための下見です。

まずルートと言いましたが、
道はありません。

基本的には海岸沿いを進むのですが、
崖や岩場などがある時は
自分でどの様に進むか
判断しなければなりません。

 

Bさんの判断

河野さんがトッカリ瀬で高波にあった時間は18日16時。

河野さんと同行していたBさんも波にさらわれました。

河野さんを助けようとして波にさらわれたと、
一部報道であります。

高波にあったのが16時ということは
暗くなるまで一時間ほど。

Bさんは波から逃れた後も
暗くなるギリギリまで、
河野さんを探していたと思います。

北海道知床は日本最東端の地です。

つまり、日の出も日の入りも
日本で一番早い場所です。

すぐに暗くなります。

本州の人が北海道で生活すると、
日の出日の入りの時間の早さに驚きます。

Bさんはここで選択を迫られます。

ヘッドライトを照らして暗闇の中
携帯電話の電波が届く相泊まで戻るか、
野営して日の出を待つか。

ここでBさんは野営する選択をしました。

この判断は正解だと思います。

恐らく一睡もできなかったでしょうが、
知床岬ルートには街灯もなく、
ヒグマ遭遇の可能性が高いため、
Bは良く我慢して夜道を戻らなかったと思います。

下手に夜中に戻ろうとしたら、
二重遭難に会う可能性が高かったです。

翌朝、Bさんは6:30頃に相泊から
警察に連絡を入れています。

日の出の時間が4時半頃ですから、
トッカリ瀬から相泊まで
二時間でついたことになります。

私は相泊から観音岩まで約3時間でした。
写真撮りながら、
ヒグマの糞の内容物を調べながらでしたが。

観音岩の更に奥のトッカリ瀬から
よく二時間でついたなと思います。

超えるべき崖もあり、
岩場もあり、
川も渡り、
石浜の上を歩くのは足首が取られ、
非常に歩き難い道のりです。

走ることが困難なルートです。

自身も怪我をしている
可能性もあったと思います。

Bさんは本当に頑張りました。

お疲れ様でした。

 




知床岬トレッキングの難易度

トッカリ瀬[2017.8北海道知床 知床岬ルート 観音岩からトッカリ瀬方向を望む]

2014年9月にも
観音岩付近で
北海道江別市の女性が高波にさらわれ、
遺体で見つかる事故がありました。

2017年6月にも
知床岬(観音岩からウナキベツ川を遡上)
から知床岳への登山中に
男性が低体温症により死亡。

そして今年も遭難事故が発生し、
現在も捜索中です。

知床岬トレッキングは
難易度は高いです。

貴方が挑戦したいなら応援したいと思いますが、
くれぐれも入念な準備と断念する勇気を持って
挑戦してください。

 

教訓

知床岬トレッキングルート[2017.8北海道知床 知床岬ルート 人の侵入を拒む崖と巨礫 波が高い時は崖に覆いかぶさる]

日程に余裕を持つ

天候が悪ければ、
天候が回復するまでトレッキングを
延期する日程的余裕を持つ。

2009年にトムラウシ山で8名が
低体温症で死亡する事件がありました。

あの事件も日程的に余裕がない中で
無理な工程を選択し、
発生した事故です。

無理な時には断念するとこが大切です。

仕事などの打ち合わせが入っているなどで、
日程調整できない人は、
そもそも困難な挑戦はしないこと。

 

天気予報を侮らない

波浪注意報などの情報収集を怠らない、侮らない。

日常でテレビから波浪警報などの単語を聞いても
日常生活にはなんら影響がないのが普通です。

しかし、山や海に挑戦する人は、
天候のわずかな変化に敏感であってほしい。

 

北海道ならdocomoかau

Bさんの持っていた携帯が
どのメーカーのものかわかりません。

しかし、北海道で野外で活動する人は
docomoかauが望ましいです。

特に山奥に行った時に、
その差がでます。

ひょっとしたらもっと早くに
警察へ連絡できていた可能性もあります。

 

教訓は挙げれば沢山あるでしょうが、
この三つでしょうか。

知床はヒグマの巣ではありますが、
知床でのヒグマによる被害は
30年に一度あるかないかです。

必要以上にヒグマを恐れる必要ありません。

私も知床岬トレッキングを挑戦したいと思い、
昨年は下見に出ました。

今年の北海道は天候不順で断念しました。

 

河野魁さん

Twitter: https://twitter.com/darumayaki_
Face book: https://www.facebook.com/kai.kono.16

自転車で日本一周していた途中だったようです。
素敵な学生です。
家族の心境を思うと言葉もありません。

運が良ければ、国後島に流れ着いている可能性もあります。

河野さんの1日も早い安否確認を願っています。

 

したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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