黄金色のエゾサンショウウオ　火の精霊サラマンダーは火の底から生まれ出る

2019-07-20　No.402

どうも、モーリーです。

先日山の小水路を歩いていると
エゾサンショウウオの成体と出会う機会がありました。

同行していた北海道を代表する生き物博士IDoさんが見つけ、
見せていただきました。
ありがとうございます！

エゾサンショウウオは北海道の山間の水辺でガサガサをすると
比較的簡単に卵や幼生たちと出会うことができます。

しかし、成体となるとなかなか出会えません。
普段は土や落ち葉の下にいるためです。

出会ったサンショウウオの体表は黄金色に輝いていました。

サンショウウオは英語でサラマンダー。

サラマンダーは西洋では火の精霊として知られています。

サンショウウオは山火事になると土に潜りやり過ごし、
火が収まると土より這い出てきます。

その様子をみてサンショウウオを火の精霊としたと言われています。

そんなサンショウウオについてお伝えします。

黄金に輝くエゾサンショウウオ

[2019.7北海道　エゾサンショウウオの成体]

谷底の小水路にエゾサンショウウオの成体がいました。

普段は土の中や落ち葉の下に生息しており、
なかなか出会う機会がありません。

エゾサンショウウオの成体は
産卵の時以外は初めて出会いました。

黄金色の体表

[2019.7北海道　エゾサンショウウオの表皮　黄金色の細かい斑点が全身に散りばめられている]

エゾサンショウウオの手足

[2019.7北海道　エゾサンショウウオの前足　4本指がポイント]

エゾサンショウウオの前足の指は4本です。

可愛い足ですね。

[2019.7北海道　エゾサンショウウオの後ろ足　5本指がポイント]

北海道にはエゾサンショウウオとキタサンショウウオの2種がいます。

見分けるポイントとして、
エゾサンショウウオの後ろ足の指の数は5本、
キタサンショウウオの後ろ足の指の数は4本です。

エゾサンショウウオの一生

[2019.4北海道十勝　エゾサンショウウオの卵塊（らんかい）]

透明な太い螺旋状のヒモのような状態で
春先の冷たい水域にあります。

エゾサンショウウオは産卵のために山から下りてくるので、
山の斜面に近い水域にある事が多いです。

[2019.4北海道十勝　エゾサンショウウオのオタマジャクシ　エラが特徴]

カエルのオタマジャクシとの違いはエラがあるか否かです。

また、強いのでカエルのオタマジャクシを食べてしまうこともあります。

[2018.9北海道十勝　手足が生えているエゾサンショウウオの幼生]

9月になり手足が生えている幼生。
9月で変態して成体してないので、
この姿で越冬します。

幼生のまま冬を越す個体を越冬幼生と呼びます。

[30秒：2019.7北海道十勝　エゾサンショウウオの幼生]

エゾサンショウウオの幼生の動画です。

可愛いです。

[2019.7北海道　エゾサンショウウオの成体　恐らく昨年の秋に変態して上陸した個体]

エゾサンショウウオが変態して成体となった個体。

大きさが小ぶり（全長8cmほど）なので、
昨年の秋に変態して成体になったばかりの
若い個体だと思われます。

[14分：2015.4北海道十勝　エゾサンショウウオの産卵]

エゾサンショウウオの産卵の様子です。

自分で撮影した動画で編集もしておらず長いため、
飛ばし飛ばしで見てください。

このように産卵時は複数の個体が集まって産卵行動をとります。

他のyoutube動画の方が分かりやすいので、
そちらを参考にした方が良いと思います。

"動画　サンショウウオ　産卵"で検索してみてください。

以上がエゾサンショウウオのライフサイクルです。

北海道の山野に人知れず、
多くのサンショウウオたちが息づいています。

したっけぃ

追記

火の精霊サラマンダーのごとく

2019年7月18日に京都アニメーションの建物が
ガソリン爆破され多くのアニメ制作に携わる方々が亡くなりました。

私は以前アニメーターとして東京で働いていたので、
このニュースは他人事として受け取れませんでした。

どれだけ怖っただろう。どれだけ苦しかっただろうと思うと、
言葉もありません。

絵を描くのが得意で、
アニメが好きで、
毎日毎日厳しいスケジュールに追われている
そんな方々の培った技術も思いが
一瞬で失われてしまいました。

亡くなった34名（7.20現在）へお悔やみを申し上げるとともに、
今も治療を受けている多くのクリエーターたちの回復を祈っています。

京アニといえば、日本でも最も人気のあるスタジオの一つで
優秀なクリエーターたちが沢山いる会社です。

亡くなった方の中には数々のドラえもんの映画で作画や作画監督などを努めた、
偉大なアニメーターもいました。

サッカーのように
アニメにも日本代表があるとしたら、
その代表選手や将来的に候補に名を連ねる方々が沢山いる会社です。

本当に惜しい、
本当に辛い悲しい事件です。

このサンショウウオに出会ったのは事件当日の午後でした。

サンショウウオは山火事になると土に潜りやり過ごし
火が収まると土より這い出てくる、
そのことから西洋ではサンショウウオを火の精霊と見立てています。

京アニもサンショウウオのように、
火に包まれても復活してほしい。

頑張れ、京アニ。

頑張れ、京都アニメーション。