2015-11-19 No.25
エゾリス
昨日に続きエゾリスの紹介です。
今日は食性と貯食についてです。
エゾリスの食性
「松の実を食すエゾリス」
エゾリスは人間と同じく雑食性です。
クルミやドングリ、松の実、そして昆虫なども食べます。
昆虫では、セミの幼虫や成虫を食べます。
また、鳥の卵も食べるという報告もあります。
特にオニグルミが大好物です。
私の散歩道にオニグルミの木が少なく、残念ながらクルミを食べている写真はありません。
オニグルミとは、日本の在来のクルミの事です。
スーパーなどにあるミックスナッツの中に入っているクルミは「ペルシャグルミ」という種になります。
貯食
「松ぼっくり。中にエゾリスの好きな実が入っている」
リスやネズミの仲間は、トチノキ、クリ、クルミ、ドングリなどを食べます。
その一部を分散、または集中して貯蔵することを貯食行動といいます。
エサが減少する冬に備えて貯蔵します。
積雪が50-60cmあっても貯蔵したエサを探しだすスキルを持っています。
貯蔵された種子の一部は食べられず、翌春に芽を出すことがあります。
そして、森の木々の生育に貢献しています。
この貯食は、森の形成に寄与する大切な行動です。
エゾリスの貯食場所
「松ぼっくりを木の上で食すエゾリス」
エゾリスの貯食の場所は主に2つあります。
地面の中と木の枝の上です。
草が生えていない場所よりも、ササ原のように隠しやすい場所を貯食場所に好むようです。
埋める場所は、種子を見つけた場所から20m以内と、近場に埋めることが多いようです。
木の枝に置く方法は、地面に良い貯蔵場所が見当たらない時に、選ぶ選択のようです。
種子の取り合いはネズミとの競合が多いので、木の枝も案外有効な貯蔵場所なのかもしれません。
貯食の方法
口にくわえて運び、前足で穴を掘り、その穴に頭を入れて種子を置き、その後、落葉や土を被せて隠すという方法です。
木の枝に置くときは、くわえて運び、置くだけです。
「エゾリスも食べるイチイの実(オンコの実)」
「エゾリスは毒キノコのベニテングダケも食べます。齧られた後がありますが、ひょっとしたらエゾリスの仕業かもしれません。」
エゾリスの貯食は森の形成に貢献しています。
私たちは、リスは埋めたエサの場所を忘れると笑っていますが、とんでもありません。
リスたちは次世代の為に、木を育てているのかもしれません。
したっけぃ