2018-08-30 No.274
どうも、モーリーです。
川で生き物を探していると
ヘビトンボがいました。
ヘビトンボは
渓流などの水の綺麗な場所に生息する
アミメカゲロウの仲間で、
孫太郎虫などとも呼ばれています。
風の谷のナウシカにも、
大王ヤンマとして
似たような生物が描かれています。
そんなヘビトンボの幼虫や成虫を紹介します。
ヘビトンボの幼虫
幼虫
[北海道後志 ヘビトンボの幼虫]
ヘビトンボ(protohermes grandis)の幼虫です。
大きさは3cmほど。
噛む力が強く、
素手で持っていると、
時々噛まれます。
噛まれるとチクリとする痛みなので、
子供ならビックリするかもしれません。
ムカデと違い、
毒はないので安心してください。
ムカデに似ているので、
川ムカデとも呼ばれています。
本州では、
孫太郎虫とも呼ばれ、
炙って食べると
子供の夜泣きや癇癪を抑える効果があるとされ、
民間薬としても使われていたようです。
今度捕まえたら食べてみます。
渓流に棲む
[北海道十勝 渓流の綺麗な川の様子]
ヘビトンボの幼虫は
渓流などの上流域の
水の綺麗な場所に生息します。
上記画像の様な沢でよく見られます。
この石をめくってみると、
石の裏や間で見つけることができます。
指標生物
ヘビトンボは指標生物です。
指標生物とは、
その生物が生息している場所の
環境の清濁を判定する際に用いられる生物のことです。
植物や動物の指標生物もいますが、
水質汚濁の調査では、
カゲロウやカワゲラ、ヘビトンボなどが指標となります。
きれいな水の指標生物は他にも、
アミカ・ウズムシ・カワゲラ・サワガニ・ナガレトビケラ・ヒラタカゲロウ・ブユ・ヘビトンボ・ヤマトビケラ
などがいます。
泳ぎ方
[2017北海道後志 ヘビトンボの泳ぐ様子]
ヘビトンボの泳ぐ様子を動画でとりました。
ニジマスやヤマメでやや見難いですが、
体を大きく捻って、
推進力をつける様子が確認できます。
ヘビトンボの成虫
[北海道空知 ヘビトンボの成虫 川の上のヨシにつかまり休憩中]
成虫の大きさは4cmほどで、
羽を広げると10cmほどにもなります。
和名は鉈蜻蛉で、
鉈(ナタ)の様に力強く噛みつくことから、
この名前が付きました。
生活史
[北海道後志 ヘビトンボ成虫の顔 可愛い愛くるしい瞳をしている]
幼虫で3年間を川底で生活します。
肉食性で他の水生昆虫を食べる。
終齢幼虫(幼虫で過ごす最後の齢)の年になると、
初夏に岸辺に上陸し土中や石の下に潜り込み、
蛹になり2週間ほどで羽化します。
成虫になると、
交尾相手を探し、
2週間ほどで寿命を迎えます。
産卵は川岸の石や枯葉などに、
数千個の卵塊を産み付けます。
貴方の街に流れる川。
その川の遥か上流域では
ヘビトンボが生息しているかもしれません。
この週末は
貴方の街に流れている川の最上流域まで
探検に出てはいかがでしょう。
ヘビトンボに出会えるかもしれません。
したっけぃ