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ハンター日記

釧路湿原 タンチョウの命を繋ぎ育んだ270k㎡の湿地と乾燥化

更新日:

2018-09-21 No.288

どうも、モーリーです。

先日、鶴居村に行ってきました。
鶴居村とは北海道釧路支庁にある、
人口2500人ほどの村です。

村の面積の多くを占める釧路湿原
名前の由来となるタンチョウヅルが
多く生息・繁殖しています。

大正時代に十数羽にまで減ったタンチョウが
ひっそりと命をつないでいた土地が
釧路湿原です。

今回は日本最大の面積の湿原、
釧路湿原を紹介します。

 

釧路湿原

コッタロ展望台

釧路湿原[2018.9北海道釧路 釧路湿原 コッタロ展望台より]

 

釧路湿原を遠望できるコッタロ展望台に行ってきました。

展望台へ至る道は急こう配の階段道なので、
モモ筋肉が少し疲れますが、
子供でも5-10分ほどで展望台へ着けるでしょう。

展望台へ着くと、
眼下に静かに広がる釧路湿原が広がり、
遠くに湖沼が見え、
エゾシカが通る獣道も見えます。

釧路湿原の動物たち

釧路湿原のエゾシカ

釧路湿原の獣道[2018.9北海道釧路 釧路湿原の獣道]

釧路湿原の草原に
動物たちが踏み分けてできたラインが見えます。
エゾシカが通る道「獣道」です。

釧路のエゾシカ[2018.9北海道釧路 エゾシカ]

コッタロ展望台に至る林内で出会ったエゾシカ。
釧路湿原の豊かな自然に寄り添い、
多くの生物が生息しています。
エゾシカもそのひとつです。

 

釧路湿原のタンチョウ

釧路湿原の湖沼[2018.9北海道釧路 釧路湿原の沼]

このような湿原と湖沼群は、
今の日本では貴重な土地になってしまいました。

湿原や湿地の上には
町も作れず、畑も作れないため、
湿地や湿原は干拓され、
町や畑に変えられてきた歴史があります。

私の住む十勝も、
明治以前は日本最大級の湿原と湿原を有する土地でした。

今では十勝川が直線化され、
湿地や湿原は乾燥して畑に転用されています。
※川が直線化すると内陸の水は素早く海に流れ、土地の乾燥化が進む。
十勝ではそのように乾燥化させた土地で畑作を営んでいる。

湿原に寄り添う多くの生物が
川の直線化、湿原の干拓により姿を消してしまいました。

しかし、釧路湿原は開拓を免れ
絶滅に瀕したタンチョウを救いました。

タンチョウ[2018.9北海道釧路 タンチョウ ヨシなどの湿生植物がある場所を好む]

タンチョウは水辺の鳥です。
食べるものもザリガニや魚、カエルなど、
水辺に由来する生物を好みます。

近年では保護も進み、
日本のタンチョウの数も十数羽から2000羽近くになりました。

進む湿原の乾燥化

乾燥化する釧路湿原[2018.9北海道釧路 ハンノキが広がり乾燥化する釧路湿原]

湿原や湿地には樹木は生育できません。
地面の水分により、樹木が定着しないからです。

しかし、上記画像のように釧路湿原にも
ハンノキ林が目立つようになってきました。

乾燥化してきた証拠です。

この50年で湿原面積の2割程度が消失しています。

一度進んだ環境劣化は元に戻すのは大変です。
貴方も北海道に遊びに来た時には釧路湿原へ訪問してください。

観光で地元にお金を落とすことが、
一番効果的な乾燥化対策かもしれません。

したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

-自然, 哺乳類, 鳥類
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