2019-04-25 No.386
春の山の林道沿いの水路には
サンショウウオやカエルの卵が
あちらこちらで見られます。
そんな様子をお届けします。
本記事の内容 ・水たまりを利用して産卵するサンショウウオ ・エゾサンショウウオの卵の特徴 ・産卵の様子 |
[2019.4北海道日高 林道沿いの水路に雪解けの水が溜まっている]
どうも、モーリーです。
春を迎えている北海道の山林を
ドライブへ行ってきました。
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林道沿いには
雪解けの水により傘を増した水路や水たまりが
至る所にあり、
その水域にサンショウウオやカエルたちが
卵を産み付けます。
そんな様子をお届けします。
水たまりを利用して産卵するサンショウウオ
[2019.4北海道日高 林道沿いの水たまり サンショウウオやカエルの卵がある]
山を走ると林道沿いにこのような水たまりがありました。
車を止め外にでると、
早春の北海道の山のピリッとした冷涼な空気が身を包みます。
一方で柔らかな陽光があり、寒さは感じません。
早春の水たまりは雪解けの水が注ぎ、
水かさが増しています。
そんな水たまりをのぞくと、
サンショウウオやカエルの卵が沢山産み付けられています。
[2019.4北海道日高 エゾサンショウウオの卵塊(らんかい)]
サンショウウオの卵の塊がありました。
長靴を履いて水たまりに入ると、
長靴に水がギリギリ入ってこない水かさです。
水を触れると、十秒と手をつけていられないほどの冷たさです。
そんな水温の水たまりにサンショウウオは卵を産み付けます。
エゾサンショウウオの卵の特徴
[2019.4北海道日高 枯れ木等に付着させて産み付けられるエゾサンショウウオの卵塊]
エゾサンショウウオの卵は、
画像のように枯れ木や水草などに付着させて
産み付けられるケースが多いです。
これは雨などの増水で
卵が水たまりから流れでないようにしている、
エゾサンショウウオの母親の
優しさなのかなと思っています。
[2019.4北海道日高 エゾサンショウウオの卵嚢(らんのう)の水中の様子]
エゾサンショウウオの卵は螺旋構造をしています。
枯れ木や水草などに一対ずつ卵嚢を産み付けられ、
それぞれの卵嚢に30-70個の卵が入っています。
[2019.4北海道日高 エゾサンショウウオの卵]
卵は1月ほどで孵化しますが、
夏の終わりに変態し成体になる個体もあれば、
2年間も幼生のまま過ごす個体もあり、
地域差や個体差が大きいサンショウウオです。
どちらにしても、
性的に成熟するのは
2年目以降であると報告されています。
産卵の様子
次の動画は2015年に撮影したエゾサンショウウオ産卵時の様子です。
産卵の瞬間は映っていませんが、産卵前の様子が確認できる動画です。
コメントは付けていますが、
編集していないので15分程度の長めの動画なので、
飛ばし飛ばしご覧いただければ幸いです。
エゾサンショウウオは
環境省でレッドデータリストの情報不足(DD)に指定されており、
北海道でも留意種(N)に指定されています。
意味としては、
「絶滅の恐れは低いものの、気を付けておきたい種」
的な位置づけです。
貴方と共に、
サンショウウオが末永く生活できる環境を
後世までしっかりと維持し育んでいきたいと思います。
したっけぃ