2023-08-10 No.1023
どうも、北海道十勝のハンター モーリーです。
先月は東北に2週間ほど行っていました。
宮城県の川でウロウロしていると北海道では見られない羽の黒いトンボがいます。
品のある美しいトンボだなと思い撮影。
珍しいトンボだと思い、一緒にいた近所の生き物マスターID博士に聞いてみると【ハグロトンボ】とのこと。
今回の東北道中で一番印象に残った生物がこのハグロトンボです。
内地の美しいトンボ、ハグロトンボについてお届けします。
東北の小河川
東北の水田地帯。日本の原風景ともいえる水田。
そんな水田違いを流れる小さな川へ行ってみますします。
長靴を履いて川へ入ると水性植物が繁茂しています。
ガマかマコモのような植物です。
水の中をのぞいてみると北海道では見られない小さな魚たちが泳いでいます。
メダカサイズの小さな魚たちが私から逃げるように上流の方へ泳いでいきます。
1匹2匹。
4匹5匹という感じで。
背中が黒いのでキタノメダカでしょうか?
ちょっと捕まえて調べてみないと分かりません。
ちなみに、内地と北海道では内地の方が魚種は豊富で多様です。
北海道だとヤマメ(サクラマス)にアメマス、ニジマスにウグイ類、フクドジョウなどが主で、内地と比べると魚種が単純と言えます。
内陸部の小河川に貝類が見らるのも内地ならではでしょうか。
北海道ですとマメシジミやカワシンジュガイなどが稀に見られる感じです。
ハグロトンボ
ハグロトンボについて
種名:ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)学名:Calopteryx atrata
科名:カワトンボ科
体長:57-67m
生息:周辺に林がある、水性植物が繁茂する緩やかな河川に生息
状況:日本全体としてみると減少傾向にあるとされるが、一部都市河川において個体数の増加傾向が報告されている。今後の都市河川における環境対策の指標となるかもしれません。詳しくは下記論文。
特徴:羽が黒い。チョウのように羽ばたいて優雅に飛ぶ。ホバリングもしない。とまるときはチョウのように羽を閉じてとまっている。オスのお腹は緑や青などの美しい色をしており、メスのお腹は黒い。
備考:ハグロトンボは「神様トンボ」、「極楽トンボ」、「仏トンボ」などの別名でも呼ばれています。羽を閉じたり開いたりする様子が人が手を合わせて祈る様子に見ていることが由来とされています。定番なトンボのアキアカネと比べても飛ぶ姿やとまる姿は品があり優雅だと思います。縁起の良いトンボと言えます。
参考文献:
都市中小河川のハグロトンボ(Calopteryx atrata)の移動距離に影響を及ぼす要因(2018 板川・一ノ瀬)
論文は都市部中小河川におけるエコロジカルネットワーク上の環境指標生物としてのハグロトンボについて調査報告しています。
しっかり読むと大変ですので、最初の「はじめに」と最後の「総括」だけサッと読めば概要はつかめます。
夏休みの宿題に興味ある論文を小中学生が分かりやすくリライトするというのもありかもしれません。
上記はハグロトンボのヤゴです。
カワトンボ科のヤゴはこのような形をしています。
北海道のカワトンボ科の仲間ですとオオカワトンボがいます。
羽の半分がオレンジ色をしており、こちらも風情のあるトンボです。
神様の使いである縁起の良いトンボ
ハグロトンボです。羽を広げてとまっています。
こちらの写真では羽を広げていますが、チョウのように羽を閉じている状態でとまっている場合が多いです。
この時は羽は緩やかに閉じたり広げたりしており、品のある優雅な印象を受けます。
「神様トンボ」、「極楽トンボ」、「仏トンボ」などの別名も頷けます。
このハグロトンボだけではなく、トンボ自体が幸運の象徴でトンボをみると良い変化の兆しであると考えらていると言われています。
そのトンボの中でも特にハグロトンボは縁起の良いトンボとして知られています。
こちらのハグロトンボは胸の上部が赤色ががっています。
お腹は黒色なのでメスです。
こちらもハグロトンボのメス。
こちらがハグロトンボのオス。
お腹が綺麗な緑色で優雅で美しい様が見て取れます。
お腹が青いハグロトンボもいたように思います。
個体差なのでしょうか。
東北で縁起の良いトンボを見られて幸運でした。
貴方も郊外に出て、ハグロトンボを探しに出かけてください。
大切なことはハグロトンボを見つけることよりも、その過程にあるドライブや家族や仲間で出かける行為そのものかもしれません。
それでは、元気に楽しくお過ごしください。
関連記事:
したっけぃ