2022-08-26 No.977
どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
北海道はすっかり秋めいてきています。
朝晩は寒いくらいです。
そんな晩夏の山を歩いていると鳥兜(トリカブト)の花が咲いていました。
この花は俳句の世界では秋の季語を表します。
ですので、トリカブトの花が咲く時期になると、腹をすかせて地上に降りきていたヒグマたちも山へ帰りヤマブドウやサルナシ、オニグルミなどの実を食べられるということです。
8月も後半になったので、北海道を騒がせている巨大ヒグマOSO18やその一族たちもほとんどは山へ帰っていくと思われます。
トリカブトは猛毒の植物として知られていますが花は美しいものです。
好きな花なので庭に植えています。
トリカブトについてお届けします。
鳥兜 トリカブト
トリカブト(Aconitum)の花です。キンポウゲ科に属し日本では約30種が自生しています。
北海道で主に見られるトリカブトの仲間としては
・オクトリカブト
・ダイセツトリカブト
・エゾトリカブト
・エゾノホソバトリカブト
上記4種でしょうか。
上の画像はエゾトリカブトです。
山で採ってきたものを庭に植えているものです。
花の形が烏帽子(えぼし)のように見えると思います。
そこで鳥兜【とりかぶと】という名前の由来になったと聞いています。
ジブリ作品「もののけ姫」にでてくる女頭領は『エボシ御前』という名前です。
美しく毒があることから宮崎監督がトリカブトから引用して『エボシ御前』と命名したのかもしれません。
もののけ姫(サン)の母親とも噂されている人物です。
こちらは山で撮影したトリカブトです。
葉の厚さからオクセツトリカブトでしょうか。
普段あまりみかけない甲虫が葉にとまっていたので撮影。
トリカブトの仲間は分類が難しいので間違っていたら申し訳ございません。
毒として 薬草として
毒性
トリカブトの毒性について。
全草(花も葉も根茎いずれも)猛毒として知られていますが、花や葉を触った程度では影響はありません。
花の香りを嗅いでも特に問題ありません。
採取時期や土地によっても毒の強弱が異なるようです。
山菜シーズンの春頃にほぼ毎年のように誤食する事故が発生しています。
ヨモギやニリンソウ、ゲンノショウコの若芽に似ているためです。
葉を食べるなどすると嘔吐、呼吸困難、臓器不全などから重症や死に至ることがあるようです。
私もニリンソウやゲンノショウコは採りますので、その内間違ってしまうかもしれませんね。
気を付けたいと思います。
関連記事:
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薬草として
トリカブトの塊茎(根っこ)は毒性の強い一方、薬草としても古来より知られています。
・新陳亢進代謝
・鎮痛作用
・強心作用
漢方における薬草として利用されていたとしても、強毒であるため「修治」といって「蒸す」「煮る」「炒める」などの工程が必要です。
私たちは素人は手を出さないに限ります。
参考サイト:
全薬工業株式会社 ヤマトリカブト
以上、トリカブトについて簡単に整理しました。
上にも書きましたが、トリカブトの花は晩夏の頃に咲きます。
北海道では多くの生物が冬支度の準備に取り掛かる季節になります。
下界でエサを探していたヒグマたちは山へ戻り山の幸を食べ冬眠に備えます。
ナナカマドやエゾニワトコの実は赤くなり始めます。
北海道では秋はもうそこまで来ています。
そんな北海道まで遊びに来てください。
したっけぃ