2022-06-06 No.954
どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
拙ブログへのご訪問ありがとうございます。
芒種※を迎えいかがお過ごしでしょうか。
北海道ではスズメの雛が巣立つ時期です。
※芒種(ぼうしゅ):
二十四節気のひとつ。稲や麦など穂の出る植物の種を蒔く季節のこと。
稲の穂先にある針のような突起を、芒(のぎ)といいます。内地では雨空が増えてくる季節。
庭にスズメの親子が挨拶に来てくれたので、その様子とスズメたちを取り巻く現状についてお届けします。
スズメの親子
スズメ Passer montanus の親子です。雛も目の前にエサがあるのにも関わらず親にエサを食べさせてもらっています。
可愛いものですね。
私は秋から春にかけてくず米を庭に置いています。
野鳥用で置いていますが、やってくる野鳥の内訳のほとんどはスズメです。
まれにハシブトガラやヒヨドリが食べにくるくらいです。
スズメなどの野鳥は冬に多くが餓死してしまうため、冬の間はほぼ毎日くず米を雪の上に置いています。
春になるとエサになる虫も出てくるのでエサを置いていても、めっきり来なくなります。
ただ、虫を取るのが下手なスズメもいるのでしょうか、時折くず米を食べに来ているようです。
この雛もうまく虫を獲れるようになって貰いたいと思います。
関連記事:
スズメにお米 野生動物にエサを与えるということ その2
スズメの減少について
一時期、スズメが減少しているのではないか?と話題(川内 1997,内田ほか 2003,国松 2004,藤巻・一北 2007,川辺 2009)になったことがあります。農業被害データから算出するに1990年頃から2010年頃の20年の間に低く見積もって50%、多く見積もって80%程度減少したと考えられます。
とてつもない数のスズメが減少していることになります。
以下の論文に面白い論点が掲載されていました。
「都市部のスズメは減少し農村部のスズメはそれほど減少していないかもしれない」という指摘です。
参考論文:
スズメはなぜ減少しているのか?都市部における幼鳥個体数の少なさからの考察 三上 2009
この論文ではスズメの減少は食物不足から来ていると指摘。
食物不足は減反による水田の減少、開発による空地や草原の減少について指摘。
更に営巣地である木造住宅や樹洞の減少。
また、スズメの間での病気の蔓延やカラスなどによる捕食圧の増加も指摘しています。
そして、都市部のスズメは減少しているが農村部のスズメはそれほど減少していない可能性もある、と考察しています。
更に詳しい調査を期待したい、と結んでいます。
詳しくは論文をご覧ください。
スズメにエサを与えるべきか否か それが問題だ
スズメが減少しているか否か私には分かりませんが、私自身は子供の頃と比較してスズメの数がそれほど変化しているようにはあまり感じていません。
ひょっとしたら今のスズメの数が適正であり、20-30年前は多すぎだった可能性もあります。
要は私たちがどうしたいか、という問題だと思います。
スズメが少ない町に住みたいのか、沢山いる町に住みたいのか?
しかし、私のような田舎暮らしならば、スズメの声も糞害も気になりませんが都市部だとやはり気になる方々もいると思います。
また、十勝のように畑作地ならスズメは虫を食べてくれる益鳥ですが、水田地帯では稲作に悪さをする害鳥になるかもしれません。
現にスズメは狩猟対象鳥獣に分類されています。
色々な状況があり、答えをひとつに絞ることは難しいでしょう。
私のケースだとくず米を置いてスズメがやってきて、そのスズメを狙うハイタカや野良猫がいる、そんな環境を気に入っています。
ですのでエサやりをしています。
貴方はどうしますか?
したっけぃ
以下のくず米をあげています。いざとなったら私自身も食べられそうなので。