2017-08-26 No.204
北海道2000kmの旅
ご無沙汰しております。
ハンター日記、日記と称しているのに、更新できず申し訳ありません…。
この1週間ほどで、知床や留萌、小樽などを観光や仕事で行き来し、約1500kmほど車で移動しています。
今も再度、知床へ向けての移動の途にあり、また500kmほど移動しているところです。
車で長距離を移動していると時折野生動物が道路上で死んでいます。
車と接触しての交通事故です。
このような事故を『ロードキル』と呼びます。
今回はそんなロードキルについて紹介します。
ロードキル
キタキツネのロードキル
[2017.8.17北海道釧路 キタキツネが道路上で轢死している サイズから今年の春に生まれた個体と思われる]
北海道の道を走っていると時折道路上で野生動物が交通事故により死んでいる光景を見かけます。
この様に野生動物が交通事故で轢死することを「ロードキル」と呼びます。
死んでいる個体を見かけるのは、キツネやエゾリスが多いのですが、エゾシカとの交通事故も時折聞くことができます。
中にはタンチョウと衝突したという事例もあります。
ちなみにエゾシカと衝突した時は、エゾシカは直ぐに立ち上がり森の中に逃げてゆきます。
当然、エゾシカも車と衝突するのですから大怪我を負っているので、やがて森の中で倒れ死んでいっていると思われます。
[2017.8.17北海道釧路 キタキツネが道路上で轢死している まだ幼さの残る顔をしている]
エゾリスのロードキル
[2017.8.23北海道日高 道路上で轢死しているエゾリス 脇には大型ダンプが走る]
この時期、北海道には日本中、世界中から観光客が訪れます。
レンタカーの「わ」、「れ」ナンバーを多く見かける時期です。
観光客も、そして私たち道産子たちも走りやすい道路環境でついついスピードを出してしまいます。
そんな交通事情も、ロードキルが発生する一因です。
[2017.8.23北海道日高 道路上で轢死しているエゾリス グロテスクな画像ですが、注意喚起を促すためにも掲載しました]
ロードキル発生の傾向
[ロードキルにあったキタキツネを土や草の上に移動させた状況。せめてコンクリート上よりも草の上で弔いたい]
国土交通省の調査によると、北海道十勝におけるロードキルは3−8月(子育て時期)に多く、9−2月(分散・交尾時期)は少ない傾向が見られました。
上記画像のように、子育て時期は車になれていない子狐がロードキルにあう被害が多いのかもしれませません。
また、同調査ではエゾシカの狩猟が多く行われている場所では、ロードキルの発生が増えるとの調査結果もでています。
ハンターが撃ったエゾシカをキタキツネが探しにくる中でロードキルが発生しているということでしょうか。
[ロードキルにあったエゾリス 草わらに移動させた様子]
ロードキルを見るといつも居たたまれなくなります。
ロードキルの被害にあった生物たちは、私たち人間の利便性の追求の為の犠牲であると考えるからです。
私たちは、野生動物の元々の住処を切り開き、道路や畑、町を作っています。
私は人間は己の思うまま欲望のままに発展して行けば良いと思っています。
それこそが自然の摂理だと思っているので。
それでも、悲しい。
貴方とこのブログを書きながら、野生動物と人間の自他共栄、折り合えるポイントを探してゆければ幸いです。
今は阿寒手前のオンネトーキャンプ場にいます。
今日はこれから野付半島を回って知床羅臼町にテントを張る予定です。
また、明日。
したっけぃ