2019-08-15 No.422
ご訪問いただきありがとうございます。
北海道十勝のハンター
モーリーと申します。
札幌南区の住宅地に
ヒグマが10日間ほど連続で出没し、
14日朝に駆除されました。
札幌市は大都市としては珍しく
ヒグマの生息地とヒトの居住地が
緩衝地帯なく、隣接する都市です。
抜本的な解決策がなされなければ
今後も類似するケースは起こり、
更には頻発するかもしれません。
この際ヒグマについて
貴方と一緒に調べてみたいと思います。
ヒグマについて
和名:ヒグマ/羆
学名:Ursus arctos
科名:クマ科
分布:ユーラシア大陸と北アメリカ大陸に広く分布。温帯からツンドラ気候まで幅広く生息する。
日本:日本では北海道にのみ生息。昔は内地にもいた。
生育:針葉樹がある森林を好む
食性:雑食
冬眠:12月~3月
ヒグマの性格
[北海道十勝 ベアマウンテンのヒグマ]
執念深い
ヒグマは執念深い性格
だと言われています。
1970年、福岡大学の
ワンダーフォーゲル※部が
カムイエクウチカウシ山で若いメスヒグマに
襲撃され3名が死亡する事故がありました。
※ワンダーフォーゲル:
ドイツ語で渡り鳥の意
その襲撃は大学生がヒグマに奪われた
荷物を取り返したためヒグマから敵と
認識され、執拗に襲撃を受けたとされています。
教訓として、
ヒグマの所有物になったものは、
けっして取り戻してはいけないと学べます。
このように、
ヒグマが自分の所有物と
認識したものを盗ると
そのヒグマに非常に執念深く
着け狙われます。
また、ヒグマは自分を半矢※にした相手を
決して忘れないと聞きます。
半矢:銃の弾丸が半ば命中している状況
一年も二年もその半矢にした猟師を
付け狙うと。
十勝でも半矢にしたヒグマに付け狙われ、
半矢にした場所に再度入った時に、
襲撃を受け大怪我を負ったという
猟師の話を聞いたことがあります。
愛情深い
[北海道知床 熊超の滝]
ヒグマは愛情深い生き物です。
知床に『熊超の滝』という滝があります。
以下の画像のテキストを
読んでみると、
[北海道知床 熊超の滝の看板]
"昔、羅臼の猟師が親子の熊をしとめようとして、この滝の前まで追ってきた。すると母熊はせめて子熊だけでも逃がそうとして滝を超えさせようと下からおし上げた。その姿を見て母子愛に感動した猟師は撃つのをやめました。それ以来、羅臼の熊は人を襲わなくなったという話があります。” 看板文引用 |
ヒグマの愛情の深さを
物語る話です。
また、
知床に『知床の母』と呼ばれる
ヒグマ写真家がいます。
彼女の持つヒグマへの
知識と愛情は深い。
その母が私に言いました。
「ヒグマほど愛情深い生き物はいない」と。
ヒグマは愛の塊だと。
知床の母がそういうなら、
ヒグマは愛情深い動物なのだと思います。
好奇心旺盛
ヒグマは好奇心旺盛です。
ヒグマが人を襲う理由の一つに
好奇心があります。
力試しで人を襲う事例。
人と遊ぼうと人に戯れ(人は襲われていると勘違いする)る事例。
いずれの事例でも、
力試しの最中、
人と遊んでいる最中、
『あっ、人間って食べられるかも』と
ヒグマに思われると
ヒグマはヒトと食べ物と認識します。
そうならないように、
北海道の山や森林を歩くときは
せめてナタを持ち歩きましょう。
暑がりなヒグマ
[水浴びするヒグマ ベアマウンテンにて]
ヒグマは暑がりで、
夏の暑い日は山林で
ジッとしています。
朝早い時間か夕暮れ時から
活発に動き始めます。
2019年8月に札幌南区の住宅地で
ヒグマが徘徊した時も
主な徘徊時間は夜から未明の
涼しい時間が多かったようです。
[2019.8 18:30-阿寒国立公園 夕暮れ時に山林を歩くヒグマ]
私が直近でヒグマを見たのは、
8月上旬の夕方18:30頃
阿寒国立公園にてでした。
やはり夕方です。
二頭の大きなヒグマで、
黒い大きなヒグマが先頭で、
その10mほど後ろを
上記画像のこれまた大きな
灰色の背中をしたヒグマが
ついて歩いているようでした。
車でしたので15mほどまで近づきました。
私の事を気にするでもなく歩き続け、
「シャ、シャ、シャ」と
草をかき分けて歩く音すらも聞こえました。
ヒグマの歩く音と速度の勉強になりました。
なんて雄大でなんと美しい生き物なのだろうと
改めて感心しました。
貴方も時間を作って、
北海道までヒグマに出会いに
遊びに来てください。
したっけぃ