2019-01-29 No.363
[北海道十勝 ジムグリ]
どうも、モーリーです。
昨年の夏、川を歩いているとヘビがいました。
ジムグリです。
猟師とヘビってどんな関係があるのか、
ググってみると、
昔話がでてきました。
猟師への戒めの話で、
興味深い話でしたので、
ココで共有しようと思います。
めぐり
昔々、あるところに獲物を沢山獲る名人猟師がおりました。
ある日、鉄砲を担いで山に出かけ、獲物が来るのを待ちました。
獲物を待っていると、目の前をミミズが出てきました。
[北海道 畑のミミズ]
ミミズが這って行くのを見ていると、そのうしろからカエルが跳ねながらやってきます。
そうしてパクリとそのミミズを飲み込んでしまいました。
[北海道 アズマヒキガエル]
面白くなって、そのまま見ていると、
今度はカエルの後ろにヘビがやってきて、
さっとひと飲みに飲み込んでしまいました。
[北海道 ジムグリ]
すると今度は空から雉がやってきました。
キジはヘビをくわえて舞い上がると、
3度も5度も空からヘビを落とし、
ヘビが死ぬと雉が食べ始めました。
[千葉 キジ(メス)]
ここまで見ていた猟師は鉄砲でキジを狙います。
鉄砲を構えながら猟師は考えました。
「ミミズを食べたヘビ、そのヘビを食べたキジ。
そのキジを撃ったら、次はワシが何かにやられてしまうんじゃ…。」
猟師は怖くなってしまい、
引き金を引けません。
とうとう撃たずに山を降りてしまいました。
その帰り道、「ははは、命をひろうたなぁ。」と、
上の方から笑い声が聞こえます。
見ると木の上に大きな金色にヒカル瞳をした天狗がいるではありませんか。
猟師は恐ろしくなり、思わずしりもちをついてしまいました。
天狗は「よく考えたな、さすがは名人じゃ。」と言うと、どこかへ去っていきました。
猟師は「もしキジを撃っていたら天狗にやられていただろうなあ」と思い、
猟師をやめたとも、
必要以上の獲物を獲らないようになったとも、
伝えられています。
おしまい。
※基本的に西日本の昔話です。
地方によってキジがイノシシだったりしています。
吾唯足知(われ唯だ足るを知る)
この昔話の言わんとしていることは、
「吾唯足知」(われ唯だ足るを知る)ということかなと思います。
京都龍安寺には手水鉢があり、
「吾唯足知」と刻まれています。
吾唯足知とは、
「己に必要なもの、必要な量を知り、それで満足することを知る」
ということです。
他人と比べてではなく、
貴方にとってなにが必要でなにが不要なのかを
見極めることが肝要だと問うています。
昔話の猟師も天狗に諭されて、
無駄な殺生は慎んだのでしょう。
貴方にとっての「足るを知る」を
見つめる時間を少し持ってみませんか。
したっけぃ