2023-04-11 No.1008
どうも、北海道十勝のモーリーです。
いかがお過ごしでしょうか。
2021年11月に北海道中標津町にある「からまつの湯」という温泉で住民が火傷を負い、翌月に死亡する事故がありました。
事故を受けてカラマツの湯は使用が禁止されました。
以下の記事に顛末を記しています。
関連記事:
からまつの湯の死亡事故と今後 300年前からアイヌが利用し猟師が見出した野湯
事故から17か月経過した2023年3月にからまつの湯がどうなったのか、見に行ってきたので報告差し上げます。
事故前のからまつの湯
上記が事故前のからまつの湯です。渓流と小山の間にあるからまつの湯は景観が良く野鳥もやってきて、渓流の流れる音と野鳥のさえずりが聞こえる、静かな温泉でした。
野鳥でいえば可愛い糸のシマエナガもここで見ました。
川にはシマフクロウがエサにしているであろう、ヤマメやニジマスなども多く見られます。(ガサガサで確認)
そんな麗らかな秘湯が「からまつの湯」だったのです....
そして2021年11月26日、事故が起こってしまいます。
この温泉で管内在住とされる人物が熱湯に入り大やけどを負い、自ら運転して同町の病院まで移動し治療を受け、釧路の病院へ転院するも翌月に死亡する事故が発生。
同事故を受けて土地を管理する北海道森林管理局根釧東部森林管理署は同温泉の使用を禁止しました。
事故から17か月たち、からまつの湯の様子を見に行ってきました。
事故後のからまつの湯跡
これは2023年3月のからまつの湯跡です......
......
なにも残っていません。
からまつの湯が跡形もなく無くなっていました。
300年とも100年とも言われる地方の小さな温泉文化が失われました。
かつてからまつの湯があった場所には柵が設けられ、立ち入りできないように施されています。
その柵には、北海道森林管理局根釧東部森林管理署の名前で立入禁止の看板が立て掛けられています。
参考サイト:
誰がからまつの湯を壊したのでしょうか?
不幸にも死亡してしまった管内の方でしょうか。
立入禁止を命じた北海道森林管理局根釧東部森林管理署の署長でしょうか。
それとも、からまつの湯を管理していた地元の有志の方々でしょうか。
いずれもちがうと考えます。
私たち自身が犯人だと考えています。
そして、いつの日かからまつの湯を復活させるのも私たち自身によってだと思うのです。
からまつの湯とそれに連なる文化は破壊されてしまいました。
しかし、源泉が失われた訳ではありません。
破壊されたからまつの湯跡からかすかに湯気が立ち上がっている様子が見えます。
温泉はまだ生きているのです。
十勝では暴風雨によって完全に破壊された山奥の温泉を有志が集まり少しずつ補修している事例があります。
秘湯岩間温泉です。
十勝と旭川を結ぶ三国峠のさらに奥にある音更岳の中腹にそれはあります。
ヒグマも徘徊する場所ですが、そんな場所の温泉であっても人の思いは温泉を復活させるのです。
以下の記事にその岩間温泉について記しています。
関連記事:
からまつの湯を愛する方々も岩間温泉の例にならい、いつの日かからまつの湯を復活させてくれると期待しています。
したっけぃ