2023-04-05 No.1004
どうも、北海道のモーリーです。
先日、知床に行くとオオワシがいました。
オオワシは世界で一番カッコ良い鳥だと思っています。
大きな体躯に白と黒のコントラスト、黄色く大きなクチバシ。
デザイン的にも最高の生物だと思います。
一番カッコ良い鳥というお題になると上がるのは「ハヤブサ」や「イヌワシ」も候補にあげる方もいらっしゃると思います。
また、先日メキシコ人の方と話していた時にメキシコにはケツアールというそれはそれは美しくカッコ良い鳥がいると話していました。
なんでもケツアルカトルという古代南米の神様の化身だそうです。
画像検索してみると確かに美しくカッコ良く見えます。
生で見てみたい鳥です。
今回は個人的に一番カッコイイ鳥である『オオワシ』についてお届けします。
オオワシについて
分類
分類:タカ目タカ科
種名:オジロワシ
学名:Haliaeetus pelagicus pelagicus(ラテン語で"海鷲"と”遠い遠い海"の意)
RDB:絶滅危惧Ⅱ類(環境省第4次レッドリスト)
文化:天然記念物
分布
ロシア極東、北海道に分布
本州、四国、九州にも稀に冬鳥として現れるようです。
沖縄にも迷鳥として観察記録があるようです。
繁殖地はカムチャツカ半島、ロシア極東域のオホーツク海沿岸、サハリン北部。北海道は越冬地で繁殖地ではない。
個体数
種としての総個体数の推定数は、※IUCN,2013によると4,600-5,100羽
※IUCN:【International Union for Conservation of Nature】国際自然保護連合。約1,200の組織(200を超える政府・機関、900を超える非政府機関)が会員となり、世界160カ国から約11,000人の科学者・専門家が、6つの専門家委員会に所属し、生物多様性保全のための協力関係を築いています。本部はスイスのグラン。
少ないです。世界で5000羽程度しかいません。
繁殖地の中心はカムチャッカ半島で1200つがいが繁殖しています。
北海道東部には1400-1700羽が越冬。
特徴
大きさ:全長約85~94cm、翼開長220~250cm場所:越冬地では海岸や湖沼近くの針広混交林をねぐらにしている
食:魚類、海鳥類、海棲哺乳類の漂着死体などを食す。また、漁船から供給される雑魚にも依存する。カラスや子鹿、キタキツネを捕食することもある。昔は猟師が残したエゾシカの残渣なども食べていた。
存続
環境省が設定するレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)(環境省第4次レッドリスト)に指定されています。絶滅危惧Ⅱ類とは"Vulanerable"で【脆弱】の意味です。
「絶滅の危機が増大している種」ということです。
オジロワシと同じです。
ただし、オオワシに関しては何もしなければ、遠い将来に絶滅してしまう種かもしれません。
オジロワシと同じく絶滅危惧Ⅱ類なのですが、個人的には絶滅危惧Ⅰ類に指定しても良いかもしれないと思っています。
Ⅰ類の有名な鳥だと沖縄のヤンバルクイナやイヌワシもいます。
うーん、ヤンバルクイナやイヌワシの名前を聞くとやっぱりオオワシはⅡ類相当でしょうか。
なお、北海道では世界で唯一の鉛弾の使用を禁止する規制おこない、オジロワシとオオワシの鉛中毒に配慮しています。
その対価として猟師は非常に高価になる弾代を支払っています。一発1300円も!
蛇足ですが、ロシアウクライナの戦争中なので弾代高騰はいたし方ありませんが、実は弾代の高騰は2021年2月に始まる宇露戦争前から起こっています。
根本の原因はコンテナにあると思っていますが、詳細は割愛します。
ここではオオワシの保全において、鉛弾ではなく高価な銅弾を使用する北海道の猟師たちの経済的な貢献があることを記しておきます。
また、2020年9月にロシアカムチャッカ半島周辺で全海洋生物の95%が死滅するという壊滅的な事故が発生しています。
劇薬物流出汚染とも異常発生したアオコが原因とも言われています。
IUCN(国際自然保護連合)にはこのような事件での調査と対策対応を期待したいところです。
このような事態が続けばオジロワシやオオワシの存続も危うくなります。
カムチャッカ半島や千島列島には手つかずの豊かな自然環境があります。
オオワシもそういう環境から恩恵を受けていると思います。
参考サイト:
На Камчатке произошла экологическая катастрофа
関連記事:
オオワシを見つけるには道東ドライブと流氷観光船
オオワシを日本国内で見つけるには冬の北海道の海岸線をドライブするのがオススメです。今回は知床で撮影しましたが、十勝の海岸線にも結構います。
1月から3月の道東は十勝、釧路、根室、知床当たりの海岸線をドライブしていれば相当な確率で出会えると思います。
また、確実な方法は知床から出ている流氷観光船に乗船するのが一番だと思います。
私は乗ったことはありませんが、オオワシを近くで見たいなら流氷観光船が確実な選択だと思います。
このようにドローンを飛ばしていると好奇心から近寄ってきたりもします。
この時はドローンがオオワシに襲われるのではないかとドキドキしました。
以上、オオワシについてでした。
オオワシは本当にカッコイイ鳥です。
オオワシの強さと格好良さ、美しさを思うと、己の弱さと醜さを思いしらされます。
そんな己の姿を思い、髀肉之嘆※をたれる日々...
※髀肉之嘆(ひにくのたん):時は西暦205年頃中華は三国の時代。後に蜀の皇帝となる劉備玄徳(44)はニート生活三昧の己を嘆きます。「戦場で馬上にあったころは引き締まっていたモモ肉にも、今ではぜい肉がついてしまった」、との故事。この後、諸葛亮孔明を三顧の礼で迎え、赤壁の戦いを経て、天下三分の計を図り皇帝となる。
私はまずはストレッチと筋トレを頑張ります。
したっけぃ