2017-09-03 No.212
どうも、モーリーです。
日本国において最も自然度が高い場所の一つ知床半島、その中でも特に自然度の高い場所が知床半島先端部。
道路も、歩道もなく、ある道はケモノ道だけ。
そんな知床半島先端部へ日帰りのトレッキングに行ってきました。
目的地は観音岩です。
観音岩は海から見ると観音像のように見えることから、地元の漁師から愛されている場所です。
羅臼漁師の安全と豊漁を祈願する岩のようです。
知床先端部の風景
[2017.8.30北海道知床半島先端部 海岸線に沿うように崖がそびえる]
知床半島先端部の海岸線を歩くと断崖が続く景観が続きます。
[2017.8.30北海道知床半島先端部 岩礁 このように海から突き出ている岩は海鳥の良い休憩所となっている]
[2017.8.30北海道知床半島先端部 入口から歩く事およそ3時間 海に突き出る崖が見えてきた 目的地の観音岩が近づいた目印になる崖です]
知床半島先端部のトレッキングに出てからおよそ3時間ほどで着きました。
ルートは石が多く歩きにくいのですが、大変な道程ではありません。
ただし、ヒグマが頻繁に出没する場所です。
ヒグマと遭遇した時に、正しく判断し行動できる人が来るべき場所です。
私にそれらの判断と行動ができるかどうかを見極めるためにも、ここに来ました。
観音岩
岩を登るルート
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩はこの崖の右側の方の岩 左側にロープが見える]
観音岩まで着きました。
ここが今回の目標ポイントです。
崖はほぼ垂直ですが、ロープ(崖の左側)や取っ掛かりがあるので見た目よりは登りやすい。
ただし、誰がいつ付けたロープか分からないため、「古くなってないか?、外れないか?」かが心配です。
しかし、登るためにはロープを信じるしかありません。
立ち入る際の心得でも、「怪我をしても、自己責任です。」とレクチャーを受けています。
クライムオン!
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩を登る途中から下側を見た様子]
前日に雨が降り、岩も土もやや滑りやすくなっていた。
ロープと崖の取っ掛かりを使って観音岩を登る。
観音岩の二つの観音像
[2017.8.30北海道知床半島先端部 崖を登るとそこには観音像が 向うにはウミウが崖の上に]
崖を登ると、高所恐怖症の人なら心臓が縮み上がるような高所。
30mはあるでしょうか。観音岩の下は海と石原。
観音像がある場所はタタミ2畳もない程度で、風が強ければ立てない場所です。
地元の漁師の方の話を聞くと、この観音岩は海から見ると観音様が海に立っているように見えるようです。
いつかシーカヤックで、海から見てみたいと思います。
[2017.8.30北海道知床半島先端部 崖を登るとそこには観音像が 向うにはウミウが崖の上に]
観音像が海鳥の糞などで汚れてたので、簡単ですが清掃しました。
今度来る時は水を持って来て、綺麗にして上げたいと思います。
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩にあるもう一つの観音像 この向う側が垂直の崖 回り込んで姿を見ることは困難]
崖の上に上ると観音像が二つありました。
もう一つの観音像は、崖の際にありその姿を見ることは困難でした。
観音岩の下
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩を降りると、仏像が3体立っていました]
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩周辺には、小さな仏像が崖にありました]
安全な旅の祈願とヒグマに出会えるよう、すべての仏像にお参りしました。
その願いはすぐに叶うことになります。
観音岩のその先へ
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩の向う側 漁師が寝泊まりする建物(番屋)が見える]
[2017.8.30北海道知床半島先端部 観音岩の向う側 知床岬の突端に至るにはこの海岸線を一日ほど進みます]
知床半島先端部へのトレッキングは通常2泊3日、余裕をもってするには3泊4日ほどが望ましいとされています。
道なき道を進み、崖を登り、海に入り、常にヒグマの遭遇に備える、生半可なトレッカーが行けるルートではありません。
今年(2017年)6月に、この知床先端部の知床岳で10人パーティーの内、男性が一人低体温症により死亡。
このルートを挑戦する人は年間で100人前後と少なく、日本で最も困難なトレッキングルートの一つであるといえます。
腕に覚えのある、命知らずなチャレンジャーは挑戦してみてはいかがでしょうか。
以上、知床半島先端部へのトレッキングについて紹介しました。
今回撮影した写真を羅臼町在住の年配の方に見せたら、喜んでくれました。
自分たちでは行けない観音岩の様子を、見せてくれてありがとう、と。
昔は地元の方も観音岩までお参りする人もいたようです。
近年はヒグマの生息数も増え、危険度が増したことから観音岩までお参りする方も減ったのでしょう。
したっけぃ