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ハンター日記

怪我をして渡れなくなったハクチョウがいた 怪我をした野生生物への対応について

投稿日:

2022-04-07 No.938

どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。

朝7:10に近所の方から電話がかかってきました。
(つ_-*)。οΟ℡

近所の方「昨夕から川に白鳥が一羽いるが全然動かない。どうしたらよいのだろうか?」

私「振興局※か動物園、帯広畜産大学」のいずれかに連絡しみてはいかがでしょうか。」

という通話内容です。

現場も近かったのですぐに現場へ向かいました。

川の真ん中に動けない一羽の白鳥がいました。

怪我をしているようです。

この白鳥についてお届けします。

※振興局:北海道にある14の行政区分。旧支庁。十勝には十勝総合振興局がある。

 

渡れない白鳥

ハクチョウの渡り

[2022.3北海道十勝 ハクチョウの渡り]

4月の北海道の空には多くの渡り鳥たちの姿が見られます。
ロシアへ向けて渡ってゆく鳥たちです。

しかし、すべてのハクチョウたちが無事にロシアへ渡れるわけではありません。

 

怪我をしたハクチョウ

[2022.4北海道十勝 怪我をしたハクチョウ]

一部には怪我や老衰でもう飛べなくなり、北海道でその生涯を終える鳥たちもいます。
この動けなくなった白鳥もそういう鳥の一羽です。

もし、紐が引っかかっているなどでしたら私が直接対応しようと思い近づきました。

しかし、どうやら原因は怪我のようです。
羽ではなく足が折れているようです。

 

ふと脇の畑を見るとハクチョウが3羽います。

 

畑のハクチョウ

[2022.4北海道十勝 動けない白鳥の隣の畑にいた白鳥3羽]

動けないハクチョウがいる川に隣接する畑にいた3羽のハクチョウたち。
動けなくなったハクチョウを気遣っているようにみえます。

ハクチョウにも家族や仲間を思いやる気持ちがあるのだと思います。

 

 

電話してきた近所の方は白鳥を救おうと考えているようでした。
その方は振興局に電話するも、生きている動物は対応していません、と言われたとのこと。
動物園はまだ開園しておらず、連絡できなかったそうです。

私は放っておくのが一番かもしれません、と伝えました。

 

このままではキツネのエサになってしまいます。

 

食べられたハクチョウ

[2021.3北海道十勝 キツネに食べられたと思われるハクチョウ]

春先はキタキツネの子育ての時期で、動けない白鳥もキタキツネたちの貴重な食料です。
動けなくなったものは食べられます。

そうして他の栄養となり、その命を次の命へ繋いでいるのだと思います。

 

怪我をした動けない野生動物を見つけた時

ハクチョウ

[2022.4北海道十勝 動かないハクチョウ]

怪我をした動けない野生動物を見かけた時は、基本的にはなにもしないであげてください。

野鳥の場合は壁にぶつかって気絶しているだけのケースもあります。
ヒナの場合は地面で休憩していたり、親鳥を待っているケースもあります。

放っておきましょう。

ただし、クマやエゾシカなどの大型野生動物などの状況的に対応が必要な際は北海道なら各振興局、内地なら各都府県に連絡することもできます。

 

参考サイト:

傷病鳥獣119番(北海道)

 

季節の移り変わりの時期です。
老いや傷病で弱くなった命が儚く消え、新しい命が息吹く。
そんな季節になりました。

せめて貴方は暖かくして栄養をしっかりとって健康にお過ごしください。

 

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したっけぃ

  • この記事を書いた人

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

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