2016-01-20 No.70
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生物地理区
今日は『生物地理区』について記事をお届けします。
私たちが生活するこの地球上には、様々な大陸や島々、ジャングルや南極のように様々な気候があります。
多様な気候や、生物の移動を困難にする大海や高い山脈などの要因によって生物の分布はある程度まとまっています。
『生物地理区』とは地球上の陸地を生物の分布でまとめて、8つに区分している区分方法の一つです。
英語では"Ecozone"、"Biogeographical Region"です。
8つの生物地理群
以下に8つの生物地理区の図面と面積、各地区を記します。
図面は大雑把なので、ご容赦ください。
旧北区:Palearctic
面積:5410万 km2
地区:東アジア、中央アジア、ヨーロッパを含む、ユーラシア大陸(ヒマラヤ山脈以北)、アフリカ北部(サハラ砂漠以北)
特徴:世界最大の面積の生物地理区です。ラクダ、ヒツジ、馬などが代表的生物です。
東洋区:Indomalaya
面積:750万 km2
地区:東南アジア、インド亜大陸、中東
特徴:インドの北にあるヒマラヤ山脈が生物の移動の障壁となるので、旧北区(ユーラシア大陸)とは異なる生物地理区となっています。
インド大陸は、4500万年前にユーラシア大陸に衝突してヒマラヤ山脈を形成しました。
エチオピア区:Afrotropic
面積:2210万 km2
地区:アフリカ大陸のサハラ砂漠以南とアラビア半島南部
特徴:世界最大の砂漠サハラを有する地区です。特に、アフリカ大陸の南東にあるマダガスカル島には多くの固有の生物がいます。
日本語ではエチオピア区となっていますが、英語では「アフロトロピカ区」です。アフロ(afro-)とは「アフリカの」とか「アフリカ人の」との意味があります。
オーストラリア区:Australasia
面積:770万 km2
地区:オーストラリア、ニュージーランド、パプア・ニューギニアおよび周辺諸島
特徴:孤立した大陸であったため、カンガルーやコアラといった有袋類などの特異な生物がいます。
オセアニア区:Oceania
面積:100万 km2
地区:太平洋の島々
もっとも人間が遅く住み着いた地区です。人の移住は約3万5000年前のことといわれる。さらに、ソロモン諸島(オセアニアの東側の島々)より東への移住はわずか3300年前頃とされています。本当に最近の話です。
孤島が多いので、各島にそれぞれの固有種が多く見られるのが特徴です。
新北区:Nearctic
面積:2290万 km2
地区:グリーンランドも含みフロリダ半島南部を除く、北アメリカ大陸のうちメキシコ高地以北
特徴:アメリカ大陸は陸続きですが(パナマ運河で分断されていますが)、陸続きになったのはここ数百年万年の話で、それ以前は分断されていました。
ですので、南北アメリカ大陸で生物地理区が別々になっています。
新熱帯区:Neotropic
面積:1900万 km2
地区:南アメリカ大陸および中央アメリカ、さらに西インド諸島とフロリダ半島南部
特徴:最も生物多様性のある地区です。地球最大の熱帯原生地域(アマゾン)と世界最大の淡水を供給する供給源でもあります。
また、私たちの文明と接点を持たない先住民の集団もあり、私たちが最も維持していかなければならない地域でもあります。
南極区:Antarctic
面積:30万k㎡
地区:南極
特徴:ペンギン、アザラシ、クジラなどの生物がいます。ほとんどが沿岸部に生息しています。
ちなみに、クジラにとって南極は大切です。南極の氷の下には藻が沢山生えておりオキアミやプランクトンの餌になります。
そのオキアミなどを食べに、クジラが冬に3か月ほど南極にやってきて食い溜めします。
クジラにとって、大切な地区になっています。
以上、生物地理区を簡単にまとめました。
私たち人類の登場と活動によってアフリカ大陸やユーラシア大陸の植生を破壊してしまい、砂漠化が進み、今現在も進行しつつあります。
今は南アメリカ大陸のアマゾンの生物多様性の保全が優先課題とだと考えています。
今年のリオデジャネイロオリンピック(2016.8.5-21)の開催を機に改めて、アマゾンの大切さに目を向ける機会になってほしいと期待します。
寒い毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。
風邪が流行っているそうなので、お気をつけください。
したっけぃ
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