Categories: 狩猟ジビエ

エゾシカを獲ってきた 解体し味付けし、天高く馬肥ゆる秋の夜長にバーベキュー

2022-09-05 No.982

どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。

エゾシカを獲ってきました。
すぐに内臓をとりだしヒグマの罠にセットします。

お肉は解体します。
前足、後ろ足、ロース、ヒレ、バラ、心臓、肝臓、腎臓、タンなどがとれます。

沢山とれますので、お世話になっている方へお渡します。
ロースやハツなど食べやすい部位はサッと塩コショウをふってバーベキューにします。

今回は鹿肉を獲ってきた後の様子をお届けします。

 



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エゾシカを獲る

[20228北海道十勝 エゾシカを育む豊かな自然]

十勝北部の豊かな自然。
このような広大な自然が野生動物を育みます。

今回エゾシカを獲った場所はここから離れた場所ですが、ここから距離を置いて隣接する土地です。

どこまでも続く未開拓な土地のように見えますが、戦前は一部開拓されていたと聞きます。
今も一部林業で人の手が入っていると聞きます。
以前、業者が勝手に樹木を伐採して環境保護団体が指摘して問題になったケースがあった記憶があります。

 

[2022.9北海道十勝 獲られたエゾシカ(メス2歳ほど)]

獲れたのは2歳ほどのメス。
体重70kgほどでしょうか。

北海道で猟期が始まるのは10月からです。
ですので、今回は「駆除」という分類でエゾシカを獲っています。
猟期外でも農業被害を軽減する目的等でエゾシカやキタキツネ、ヒグマなどを獲れる仕組みです。

狩猟との違いは獲った後に撮影して報告書を作成したり、尻尾をとって猟友会や自治体へ駆除した証拠として提出します。
その方法は各自治体によって違いがあります。

 

具体的な狩猟の方法を見てみたいという方は以下のyoutuberをオススメします。

“JPSikaHunter エゾシカ猟のやり方”

で検索すると出てきます。
道東でお医者さんをしながら狩猟について情報発信されている方です。
確かな知識と優しい語り口で狩猟や健康等についての動画が多いです。

なお、このブログでは狩猟された動物は基本的にモザイクをかけています。

 

 



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猟師の役得

[2022.9北海道十勝 エゾシカの足]

4本脚です。

レストランなどに卸されているジビエ肉は足(モモ肉)が多いと思います。
二本はお世話になっている方に差し上げて、もう二本は燻製にしています。

オススメの食べ方はローストディアです。
モモ肉やロースをローストします。

関連記事:
色々と鹿肉を食べてきましたがローストディアが一番かもしれない話

 

[20220.9北海道十勝 エゾシカの内臓]

こちらがエゾシカの内臓です。

右側にあるのが肝臓(レバー)。
左上にあるのが心臓(ハツ)。
左下に二つあるのが腎臓です。

腎臓は普段は食べないのですが、今回同行した先輩猟師の方が腎臓も美味しいとおしゃっていたので試しにとりました。

大腸や小腸など他の内臓はヒグマの罠にセットする誘引材料としました。
獲った命は余すところなく利用させていただいています。

このエゾシカ駆除の後にヒグマの罠の設置作業もしています。

 

[2022.9北海道十勝 エゾシカのバラ肉(あばら骨周辺)]

バラ肉です。
あばら骨周辺のお肉です。

知り合いに解体がとても上手な方がいまして、最近その方に解体の方法を教えていただいています。
これまで、自分が如何に適当に解体していたのか教えられました。
スイスイとあばら骨を取り除く作業は見ているだけで面白いものです。

 

[2022.9北海道十勝 エゾシカBBQ]

獲れた獲物を近所の仲間や狩猟仲間とBBQ。
お肉はやはり熟成させた方が美味しいのですが、今回は新鮮な肉でバーベキュー。
塩コショウでシンプルに焼いたり、ジンギスカンダレに一晩漬けこんでシカジンにしたり。
そんなお肉を食べながら、セイコーマートで買ったビールとセイコーマートオリジナルの北海道限定のお酒で秋の夜長を過ごします。

これが北海道ハンターの役得です。

ごちそうさまでした。

 

参考文献:
シカ肉の利活用を促進させるために-消費者ニーズの商品イメージから考察する戦略- 高知大学 真鍋

 

北海道は「天高く馬肥える秋」を迎えています。

貴方も北海道まで遊びに来てください。

 

したっけぃ

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。

View Comments

  • モーリーさん、ご丁寧な返信ありがとうございます。エゾシカ肉は道民には、まだ馴染みが薄いようですね。
    こちらのスーパーでは、羊肉もない(ジンギスカンは北海道へ行った時に食べるぐらい珍しい)ので、まして牛肉と値段が同じぐらいのエゾシカ肉があっても、売れないとは思います。
    猫もエキノコックス症ということは、犬などのペットへも拡大しているのでしょうか。
    猫といえば、今晩8時「岩合光昭のネコ歩き 北海道・釧路十勝の旅 湖・温泉・エゾシカ!」(NHKBSプレミアム)で、十勝地方が紹介されるので、録画しました。

  • エゾシカの後ろ脚の腿、美味そうですね。物干し竿に吊り下げているのは、なぜなのでしょう?
    猪肉以外のジビエ料理を食べたことはありません。北海道では、スーパーなどで、エゾシカやヒグマの肉は販売されているのですか。
    野生動物が媒介する寄生虫エキノコックスは、エゾシカにはいないようですが、キタキツネの肝臓や腎臓に原虫や卵が棲みついており、不安がゼロではないと思います。熱には弱いので、老婆心ながら、内臓は十分加熱するようご注意ください。
    先日、「遙かなる山の呼び声」(再放送)を視聴しました。阿部寛、常盤貴子主演のテレビドラマで、名作西部劇「シェーン」のリメイク版、1980年の山田洋次監督の映画(高倉健、倍賞千恵子)を現代的にしたリメイク版です。
    中標津の牧場が舞台(町が撮影協力)、知床連山や西側の山並(阿寒岳方面?)が見える雄大な景色が魅力的でした。“したっけい”という言葉が何度か使われ(筧利夫)、モーリーさんの締めくくりの毎回の言葉に、親しみを覚えました。
    4年前制作ドラマの続編が、17日(土)放映予定(NHKBSプレミアム午後9時〜)で、楽しみです。

    • ミウル様 コメントありがとうございます。
      >鹿の足は冷凍する前に軽く干している作業中です。
      本当は冷凍する前に一晩吊るしておいて置くとよいのですが、ここでは夜の間にキツネに食べられてしまうので日中だけです。
      >北海道ではたまにスーパーでもエゾシカ肉は見かけることができます。ただ、500円以上/100gと高価で売れないようなので、【半額】シールが貼られているのですが、それでも売れ残っている状況を散見します。ちょっと悲しいです。
      >エキノコックス症は気を付けており、エキノコックス症の採血による検診も時折受けて気を付けています。
      北海道ですと外と中の両方で飼育しているネコにもエキノコックス症が確認されている事例もあります。知り合いの飼い猫はエキノコックス症ですが、普通に家の中で飼育されています。時折、鹿肉を持って遊びにいく家です。
      >中標津。あそこはご飯が美味しい土地なのです。豊かな海も近く酪農も盛んで。雪が降る前に行きたくなってきました。テレビでやるのですね。
      改めてコメントありがとうございます。
      ミウル様も健康第一でお過ごしください。