2021-12-18 No.914
どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
北海道砂川市においてヒグマを駆除した猟師が猟銃所持許可が公安委員会と警察署によって取り消される事件がありました。
ヒグマの駆除は2018年8月、公安委員会と警察署による所持取消処分と処分取消を訴える裁判は2019年に始まり、判決が出たのは2021年12月と足掛け4年にわたる長い事件となりました。
私はこの事件を【北海道砂川市猟銃所持許可取消事件】と呼んでいます。
当初この事件は公安委員会と警察署の猟師への無理解による処分だと思っていました。
そのようなスタンスで事件を整理してブログを更新すると、所持取消処分を受けた猟師と共にヒグマ駆除に参加した猟師と名乗る人物からブログの問い合わせに連絡がきました。
「モーリーのブログ内容は間違っている!」と。
「こんなへっぽこ猟師のブログを読んでくれる猟師がいるのだなと感謝しつつも、なんか面倒くさいなぁ」と懐疑的に思いましたが、連絡先を交換し電話で話を聞きました。
その人物は北海道猟友会砂川支部の砂川部会長も担っていた人物でしたが、北海道猟友会をすでに追われていました。
そして、報道にはなっていない背景も浮かびあがってきました。
直接会って話を聞くべきかもしれないと思い、砂川市の事件現場で話を聞くことになりました。
その辺りは以下の記事に記していますので、よろしければご覧ください。
関連記事:
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その1 そして裁判へ
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その2 当事者インタビュー
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その3 砂川市駆除現場にて
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その4 裁判が始まる
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その5 裁判は珍しい展開へ
【事故記録】2018.8北海道砂川市猟銃所持許可取り消し事件 その6 判決前夜
そして、2021年12月17日、札幌地方裁判所において判決の傍聴に行ってきました。
見てきたことや思うことを記したいと思います。
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注目されている事件のようで、裁判所前には複数の報道陣もおり原告が雪の中を歩いて裁判所にやってくる様子をドラマのように撮影していました。
こういうシーンもやらせというか、つくり込みなんだなと、報道の姿勢にやや呆れます。
私は以前から裁判傍聴を趣味としています。ですので、裁判傍聴は慣れています。
今回は初めて傍聴するにあたり入室のためのチケットが必要な傍聴でした。
人数制限が28名だったので、時間ギリギリに裁判所についた私は滑り込みのセーフ。
今回は注目される事件のため報道陣や関係者や一般の傍聴人も多かったです。
判決の言い渡しは、10時になるとすぐに始まりました。
「公安委員会及び砂川警察署の猟銃所持取消処分を撤回すること。」
と原告の意見が全面的に認められた内容でした。
裁判の判決は始まってから裁判長が判決を言い渡し席を立つまで、20秒ほどで終わる短いケースもありますが、今回は判決後に裁判長が事件を総括するコメントが3分ほどありました。
短いコメントを残す裁判はありますが、ここまで長いコメントを残す事例は珍しいと思います。
メモを取っていなかったので、記憶からおおよその内容を箇条書きします。
なお、裁判では録音録画は禁止されておりメモ書きは認められています。
・原告が発砲した方向には近しい距離に数件の民家があったが、山の上にあり、屋根の一部が見えるだけであった
・臨場した警察官や市役所職員による発砲の事前周知はなされていた
・原告はスコープで立ち上がったヒグマを目視してから発砲した
・背後に民家があり一部その姿が見えていたとしても、バックストップとなる斜面があり、スコープでヒグマを目視していたことから、発砲は安全な管理のもと行われた
・よって、北海道公安委員会及び砂川警察署の猟銃所持取消処分は不当な処置であり、その処置を撤回する
おおよそ、上記のような内容でした。
まずは、長い裁判を戦い抜き勝利した原告に敬意を払います。
おめでとうございます。
戦う男の姿勢を見せていただいた気もしています。
また、今回の判決も裁判の争点となった原告の発砲が安全管理上適切に行われた発砲であり、公安委員会及び警察の措置は不適切であると判決した裁判長の判断もある程度妥当だと思っています。
ただし、この裁判長もこの事件は単純な猟銃所持取消処分であるだけではなく、事件の裏があることを知っているなと裁判長のコメントの端々から感じました。
しかし、裁判の争点は発砲が安全上適切か否かの一点に絞っており、その意味では判決内容はある程度妥当だと私も思います。
ただ、一つ気になったのが、民家が背後にある発砲を認めてしまったことは将来的に禍根を残す判決になるかもしれません。
また、前回書いたのですが、ブログを通じて和解に進んでいるよと情報提供してくれた方がいましたがガセネタでした。
やはり、自分の目と耳で感じた情報をベースに記すことが大切だと改めて思いました。
そして判決が終わって、やや慌ただしい法廷を後にして、私はすぐに隣の詐欺事件の法廷に移動しました。
その事件は涙なしに傍聴できない辛い生い立ちを持つ女性が起こした悲しい詐欺事件だったのですが、それは別の話です。
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この事件では40年以上も経験がある、一人の老ハンターが北海道猟友会を追われています。
支部内部の確執により起こった猟銃所持取消処分ですが、原告となったA氏も猟友会を追われたB氏もお互いの主張に食い違いがあり、その真相が明らかになる前にB氏は北海道猟友会を追われました。
元々はA氏とB氏の現場での食い違いから、B氏が警察に相談し、その主張を受け入れて北海道公安委員会と砂川警察署は現場検証を行い、原告の猟銃所持許可を取り消しています。
少なくとも公安委員会と警察署は猟銃所持許可取消に至る、何かしらの根拠は持っていたのかもしれません。
A氏とB氏、どちらが正しいのか、私には分かりません。
真相は当事者であるA氏とB氏の二人以外、知りようがありません。
しかし、B氏を砂川支部が除名するにしても、せめてB氏がクロであると確証を得、証明した上で実行すべきではないのかと思うのです。
現在B氏はヒグマを獲る経験と能力がありますが駆除活動には制限があり、狩猟にも猟友会に参加してないために保険など面倒なようです。
しかし、猟師は必ずしも猟友会に所属する必要は特にありません。
猟友会に所属せずに活動している猟師の方も一定数います。
以下のサイトは猟友会に所属するメリットとデメリットを紹介しています。
参考サイト:
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有害駆除に参加すると地方自治体から参加費用が各猟師に支払われます。
その多くは地方交付税※1で賄われています。
※1地方交付税:
国が地方に代わって徴収する地方税(地方の固有財源)であり、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、どの地域に住む住民にも一定の行政サービスができるよう財源を保障するため、地方公共団体の財政状況を考慮して配分されています。
参考サイト:
このように北海道に限らず各都府県の有害駆除にかかる費用はその地域での財源からではなく、日本中の市町村から集められ各地域に配分されているお金です。
駆除に参加した猟師に支払われている報奨費は貴方が支払っている税金でもあります。
ですので、今回の事件に限らず今後も駆除にかかる事件事故については、自分たちが納税しているお金が使われているのだと知り注視して欲しいと思います。
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今回の事件を振り返って、猟友会に伍する組織があっても良いかもしれないと思いました。
ネットで検索すると猟友会に馴染めない方も多いようです。
そんな方々が集まれる、webを中心に繋がる新しい猟師の組織。
命名、日本ハンター協会。
なんかいいかもしれませんね。
どんな組織やサービスも競争のないところに進歩はありません。
そして、選択肢があるというのは大切なことです。
したっけぃ
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先日の高裁判決のニュースを契機にこのブログの記事に辿り着きました。裁判例を先に読んでいた時点では不明瞭な点が無いわけではないが、記述された説明を一通り事実と認めるならばA氏の立場に分がありそうだ思っていました。しかしこのブログで目にした主張や、ブログ主様やコメントを残されている方々の意見を見ると正確な理解には程遠いようです。
特に現場を共にした猟師らの間柄にわだかまりがある点については、このブログにたどり着くまでは邪推の域を出ないものでしたが、お話を聞く限り事実の可能性は高そうだなと思った次第で、この点は裁判で争われないものの今回の一連の騒動の核のように思いました。
高裁において、かの裁判例が覆ったのは実に興味深く、こちらの裁判の詳細も気になるところです。B氏の立場についても、銃床の件は判然としないまでも会からの除名はA氏の態度に陰を落とすような話であって真実が気になるところですが現状の裁判では関知されなさそうな点が残念ではあります。
私は裁判についても猟師関連の実情についても完全な素人なので、有識者様の書かれるブログをたどり着く事が出来て大変参考になりました、御礼申し上げます。興味の尽きない内はもう少し情報を追ってみたい所です(正直に申しまして、このブログを見つけなければ知れることはこれ以上無さそうだと関心を失っていたと思います、ありがとうございます)。
モーリーさま
本件の判例が裁判所のホームページにアップされていましたのでご連絡いたします。
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/903/090903_hanrei.pdf
判決にかかる理由は、おおむねモーリーさまがまとめられていたとおりでしたが、
非常に興味深かったところは、裁判官が跳弾に関する考察をしているところで、
・(B氏が)発砲を受ける可能性のある所をわざわざ歩いた
・B氏は跳弾が自分の銃床に当たったことに当初は気づかず、車に戻って初めて気づいた
・B氏はヒグマにとどめを刺すために発砲しているが、この際も銃床の異常には気づかなかった
・銃床の破損に気付いた後も、その場ではだれにも伝えなかった
以上の点から、その証言内容には疑問を差し挟むべき不自然な点が多々みられるものといわざるを得ない、としております。
ゆえに、今回の判決にB氏の件は影響しない、としております。
この裁判は、あくまでA氏のことを争うものであり、B氏に反論の機会が与えられなかったことから、B氏の思うところは正しく伝わらなかった可能性はありますが、現状このような認識がされているということです。
また、A氏の発砲行為は、鳥獣保護管理法38条3項に違反し、もって銃刀法10条2項1号に違反したものと判断する余地がある(可能性がある)としています。
鳥獣保護管理法38条3項は「弾丸の到達するおそれのある人、飼養若しくは保管されている動物、建物又は電車、自動車、船舶その他の乗物に向かって、銃猟をしてはならない。」
銃刀法10条2項1号は「第四条第一項第一号の規定により狩猟又は有害鳥獣駆除(政令で定めるものを除く。)の用途に供するため猟銃又は空気銃の所持の許可を受けた者が、当該用途に供するため、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の規定により銃猟をする場合(猟銃等を発射してよい)。ただし、許可に係る銃砲がライフル銃である場合において、事業に対する被害を防止するため当該ライフル銃の所持の許可を受けた者にあつては、当該事業に対する被害を防止するために獣類の捕獲をする必要がある場合に限る。」
かみ砕いていえば、38条3項は、建物に向かって撃つな。
10条2項1号は、子熊は被害防止するための獣類か?といったところでしょうか。
裁判官は、これらに該当するとしても、銃所持取り消しをするほどのことではないとしています。
今後の高裁での警察の言い分が期待されます。
takahashi様、貴重な情報をありがとうございます。
知らなかったのですが、判決の文章を公式な形で閲覧できるとは知りませんでした。
貴重な情報提供をありがとうございます。
すごい資料がWEBで閲覧できるんですね。
このブログに記していたB氏の発言も概ね判決に記されています。
B氏の証言は地方裁判所では受け入れられませんでしたが、拙ブログでも裁判所での証言でも変わらない証言をしていますね。
今後は高裁ではB氏の証言や銃床の破損についても審議の対象になっていくのでしょうか。
気になったのは裁判長が判決で色々とコメントしていましたが、その時にはこんなに詳細には発言していなかったように記憶しています。かなり付け加えているような気もしますが、私の記憶違いなのでしょう。
この事件、今後も要注目ですね。
takahashi様、情報提供ありがとうございます。
OSO18の巨大ヒグマ被害のニュースから、そういえば砂川の件はどうなったのかと検索してこちらに伺いました
一連のブログ記事を拝見して感じた疑問は以下
・持ってる銃にストック貫通するほどの跳弾を受けて「あれ暴発した?」程度で済むんでしょうか?弾が身体に当たらなかったとしても手や肩などかなりの衝撃受けて痣や打撲残るのでは
・たとえ警察からストックの公開控えるよう言われたとしても、跳弾の件は送検もされず当の裁判の証拠でもないのに従う必要なんか一切ないのでは?騒ぎたくないというならまだしもわざわざこのブログにコンタクトして主張しておきながら理解できません
・現地地図の位置関係で、付近に90度の角度でB氏がいる状況でA氏の発砲はそもそも問題ないのか?
匿名様、ブログを読んでくださり、コメントもいただきありがとうございます。
OSO18のニュースでましたね。
以前から話題になっていましたので、春になったら厚岸町に行って探してみたいものです。
>衝撃受けて痣や打撲残るのでは
>>そうですよね。猟銃発砲の衝撃はとんでもない威力ですので。真相はどうなんでしょうか。
>このブログにコンタクトして主張しておきながら理解できません
>>B氏も警察もこの件では神経質にならざるを得ないと思います。
>A氏の発砲はそもそも問題ないのか?
>>そこら辺も勘案しての猟銃所持許可取消だったのかなと。
今は法廷の舞台は高裁に変わっています。
どうなるのでしょうか。
日本全体でのクマの増加傾向、埼玉の猟銃立てこもり事件による猟銃所持の是非、色々な要因が次の高裁判決にも影響を与えるのだろうと思っています。
モーリー様
いつも興味深く読ませてもらっています。
昨年の時点ですが、道警が控訴しましたね。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/628179
私の思うところでは、本件が「警察官職務執行法第4条第1項の適用について」
に基づいて行われたかどうかが問題だと思うのです。
原則として、住宅地等では猟銃の使用は禁止されています。
しかし、「第4条第1項の適用について」に該当している場合は、例外的に猟銃の使用が可能となります。
そこで、「第4条第1項の適用について」に該当しているか、丁寧になぞっていきたいと思います。
「第4条第1項」では、人の生命若くは身体に危険を及ぼす、狂犬、奔馬の類等の出現等危険な事態がある場合、危害防止のため必要と認められる措置をとることができ、住宅街に羆が現れた場合もこれに該当する、とあります。
本件の子熊が危険な状態に該当するかは、判断の余地があります。実際に池上さんも子熊だから駆除する必要があるのかと疑問を呈していますし、母グマの姿は確認されていません。
次に、「第4条第1項」では、警察官がハンターに対し猟銃を使用して羆を駆除するように命じることは行いうる、とあります。
これは、警官が命じた場合のみ駆除できる、ということです。
したがって本件では、駆除をしようという雰囲気は、みんなが共通して認識していたようですが、警察官は、言葉では命令していません。加えて市の職員には駆除を決定できる権限はありません。
さらに「第4条第1項」の後段では、警察官よりも先にハンターが臨場する場合もあり、この場合、当該ハンターの判断により、緊急避難の措置として羆を駆除してもよい、とあります。
池上さんは、子熊であり駆除の必要性を感じていなかったので、これが緊急避難措置に当たるのかも議論の余地があります。
私はこれらの問題の部外者であり、具体的な現場は存じていませんが、本件は法律に基づいて行われた行為ではない可能性を含んでいると感じます。
ただし、前述のような議論をする場合、臨場した警察官は、本来果たすべき職務を十分に果たしているとは言えないということになります。
以上は私見ですが、今回の道警の控訴には、十分に勝ち目はあると感じています。
takahashi様、ブログを読んでいただき、コメントもいただき、ありがとうございます。
砂川の件、道警と公安委員会は控訴したのですね。知りませんでした。
警察も公安委員会も昨今のヒグマ被害の拡大などの社会的情勢から、控訴はしないと思っていたので驚きました。
「第4条第1項」についての具体的なご指摘、ありがとうございます。
自分でも調べてみます。
情報ありがとうございます。
正直、驚きました。
モーリーさん、はじめまして。
本件が報道で取り上げられてから、貴ブログを定期的に拝見させていただいておりました。
■本判決について
妥当と思いますが、うまいなと思ったのは「仮に鳥獣法違反と判断する余地があったとしても、それを理由とする銃所持許可取り消しは『もはや社会通念に照らし著しく妥当性を欠き、裁量権の範囲を逸脱、濫用したものと言わざるを得ない』」との理由部分。
行政の依頼を受けて出動し、警官が現場で発砲許可を出していて、かつ(駆除という結果に)住民も安心し喜んでいるのに、いざ撃ったら後から「それは法違反です。警察が発砲許可を出しても最後に責任を負うのはハンター自身です」なんて言われたら、(たとえ理屈は正しくとも)駆除の引き受け手は誰も居なくなってしまいます。
(本件は行政訴訟ですが)「形式的には違反かもしれないけど、正当業務行為だから違法性は阻却されるよ」でも言うのでしょうか。
ともかくも多くの人が納得しなかった点を理論化し正当化した点が素晴らしく、裁判長は頑張ったと思いますね。
この後は、画期的な新証拠でも出ない限り、このまま控訴されずに判決確定と思います。
北海道が道警内に「ヒグマ討伐決死隊」でも編成して殉職覚悟で駆除に臨む、そのために予算と人員を手当する位の覚悟があれば別でしょうが。
知事にも道警自身にも公安委員会にも、そんな覚悟はないでしょう。
■B氏が自己の主張をすべき相手は猟友会では?
ところで、B氏は猟友会の除名勧告に対して不満があるのなら、なぜ訴訟提起しなかったのでしょう。
一番の証拠となりうる「貫通した銃床」の公開は警察が禁止してる、とのことですが、そもそも警察には「禁止」する法的権限なんてありません。
自分の名誉が汚されたと感じているのであれば、そしてB氏の認識が本当に事実なのであれば、公の場で(貫通したという銃床含めて)証拠を提示し、(A氏のように)堂々と戦ったらよいと思うのです。
ブロガーへ個人的な申し開きをしても、意味がないと思うのです。
まあ、会員資格の有効性を争っても部分社会の法理で棄却されるかもしれませんが、(今回の訴訟のように)主張が正当であれば社会に一石を投じることができるかもしれません。
さいごに
モーリーさんのヒグマ出没現場の実地画像、大変興味深く拝見しておりました。
ありがとうございます。
今後もヒグマは増えることがあっても減ることはないと思われますので、新たな事例の公開も楽しみにしています。
ヒグマこわい様、ブログを読んでくださり、そしてコメントまで、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
ニュースでこの事件を知り、
色々調べてこのブログにたどり着きました。
コメントで様々な感想があるのを読みましたが、
専門家というわけでもでない一般の方の一人である
モーリーさんに、求めすぎというか、
要求高過ぎません?と思いました。
経緯をまとめた記事をあげてくださっただけでも
多くの人がこの事件に違う視点を得られたので
非常に意義深いブログだったと思います。ありがとうございます。
気になった点が一つ。
ヒグマなどを鳥獣保護法の規定外で撃つ場合は、
警察官職務執行法の第4条第1項で警察の命令により
即時強制扱いで撃てるはずなのですが
肝心の発射の時点では
警察は同行していないのですか?
また、モーリーさんなら
後方に家があるので命令を拒否するとありましたが、
「命令」を拒否して大丈夫なのでしょうか?
不躾ですいません。
貴重なブログをありがとうございました。
kih様のコメントが一番のクリスマスプレゼントです。ありがとうございます。
質問に回答します。
「肝心の発射の時点では、警察は同行していないのですか?」
>>はい、同行していません。駆除の現場において警察官は遠巻きに見ている感じです。または、林周辺に待機して近寄る人や車に注意を促すのが警察官の現場での役割になります。
ですので、猟師の後ろにびっしりと張り付いて発砲のタイミングを具体的に指示・命令するようなことはありません。
正直、警察官が猟師の近くにいると色々と危険だと思います。
「後方に家があるので命令を拒否するとありましたが、「命令」を拒否して大丈夫なのでしょうか?」
>>私だったら「命令」を拒否するというより「ここは場所が悪い(背後に家がある)のでもっと適切な場所にクマが移動するまでちょっと待ちませんか?」と警察と相談するかもしれません。
また、このケースは斜面の上に道がありその道の脇に家が建っています。ですので、斜面の上(家の方向)にクマが逃げないようにパトカーと役所の車で家の前で通せんぼして&クラクションを鳴らしてもらいクマを斜面下に誘導し、斜面上からクマを狙うよう調整したいと思います。
とは言っても、言うは易く行うは難しです。実際の状況や人の関係性の中で状況は定まってしまいます。
それにこのケースは子熊を駆除しました。つまり、近くに母熊がいたのです。ヒグマは愛情深い動物なので、母熊の襲撃も警戒しなくてはならない状況だったので、思った以上に難しい現場だったと思います。
「貴重なブログをありがとうございました。」
>>こちらこそ、ありがとうございます。よいお年をお迎えください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/937408c3665a0b9caa1cc57cc06d8f59bf943117
yahooで弁護士ドットコムのニュースがありました。
それによると裁判長は判決文の中でこう言い切ったそうです。
「原告が発射した弾丸については、本件ヒグマから逸れたりすることもなく、これに命中したものである。またこの弾丸がヒグマの身体を貫通し、さらに跳弾してどこかへ飛んだような事実を窺わせる証拠もみあたらない。そもそも原告が発射した弾丸が現場付近の建物に当たったとか、その建物を損壊させたなどといった事実は、本件証拠上まったく認められない」
これ本当ですか?
北海道でしたので事件に関心はありましたが、傍聴に行けませんでした。
匿名03様、コメントありがとうございます。
記憶の範囲で回答します。
「原告が発射した弾丸については、本件ヒグマから逸れたりすることもなく、これに命中したものである。」>
言っていました。更に付け加えるなら、裁判長は「ヒグマ(60cmの子熊)が立ち上がり、A氏は完全にヒグマを目視した上で発砲した」と発言していました。
ここはちょっと?でした。
当時は8月でササが1m以上高く、ヒグマが倒れていた場所は土手の中腹のササの中だったので、たとえヒグマが立ち上がっても体長60cmのヒグマをササの中で完全に目視できるのか?と疑問を感じていました。
「またこの弾丸がヒグマの身体を貫通し、さらに跳弾してどこかへ飛んだような事実を窺わせる証拠もみあたらない。そもそも原告が発射した弾丸が現場付近の建物に当たったとか、その建物を損壊させたなどといった事実は、本件証拠上まったく認められない」
>跳弾という単語は私は記憶していません。ただ、「弾がどこかに飛んで行ったということはない」と裁判長は言っていたように記憶しています。建物の損壊云々についても記憶していません。
完全に原告の言い分を受け入れている判決だったと思います。
思ったのですが、裁判傍聴は録音を認めるべきですよね。メモだけでは100%の確度で裁判長のコメントを反映できません。
コメントありがとうございます。
ご丁寧なお返事、ありがとうございます。
この件について公安委員会が上訴(?控訴)するかまだわかりませんが、
裁判官もただ法廷のやりとりだけで判決文を書いたわけではなく、現地に実際に足を運んで見てきたのだということも含めて理解しようと思います。
側に居た警察官の法廷での証言もありましたしね。
こちらこそ、ご返信ありがとうございます。
「上訴」については、どうなるのでしょうか。関心を寄せています。
おっしゃる通り裁判長も現場を視察しているので、裁判長としても関心を寄せていた事件だったことが伺いしれます。
ただ、法律の勉強しかしていない裁判官が現場を一度見ただけで何を判断できるのかは未知数ですね。パフォーマンスかなぁとは思いました。
10月に臨場した警察官と職員の証言もあったらしいので聞きたかったですが、裁判があることを知らなくて札幌にいけませんでした。
裁判は公開して行うと憲法にも明示されているので、ネットで視聴できるといいのですが。将来はどうなるのでしょうか。
まあ、内情はいろいろなるからね。なんか、B氏側の話しか聞けてないようだから、記事の意見が片寄ってる感は否めないね。
中立的に考えれば全体像がより明確になるとおもうよ。
この件は一区切りついたけども、免許の更新期限は過ぎてる件とか、警察に取り上げられてない猟銃の保管料の弁済とかの問題もまだあるんよね。
匿名様、コメントありがとうございます。
「内情はいろいろなるからね。」>>そうですよね、人の集まる所は色々ありますよね。
「記事の意見が片寄ってる感は否めないね。」>>これは本当にその通りです。すみません。
「中立的に考えれば全体像がより明確になるとおもうよ。」>>その通りですね。ご指摘ありがとうございます。ただ、A氏はA氏御用達ブログ「有害駆除やってらんないよ」があります。また、テレビなどの報道機関もA氏を番組に出すなど、A氏の主張は十分に多くの方がアクセスできます。
一方、B氏の主張はこのブログがなければ誰も知らなかったと思います。このブログは大してPVも無いので、現実は未だにほとんどの方はB氏のことは知らないままだと思います。それでも、現状に一石を投じるのがこのブログの趣旨なので、一定の役割は担えたかなと思っています。
また、中立でみるとこの事件の焦点は「跳弾があったのか否か」の一点に絞れると思います。真実は分かりません。
ただ、B氏は私にアクセスする前にテレビ局に自ら赴いて、テレビ局のスタッフに砂川の事件について説明するも、当然番組に取り上げられた訳でもなく門前払いのような感じで話をしても馬耳東風だったと言います。
そんな中でこのブログを知り、「せめて話を聞いてほしい」「真実を話したい」という体で私にアクセスしてきました。その話を聞くと、嘘は言っていなさそうに感じたのが私の心証です。
跳弾した弾が自分の銃を撃ちぬいた、なんて嘘を言うかな?つくならもっとうまい嘘をつくのかなと。それにB氏の話を聞いて地元の警察署と公安委員会は実際にA氏の猟銃所持取消を実施しました。警察も公安委員会も私もB氏の嘘に騙されたのですか?どうも、そうは思えないんですが、どうなんでしょうか。
猟銃の保管料の弁済>確かに、そういう実務的な問題もでてきますね。どう処理されるのか興味深いですね。
改めてコメントありがとうございました。
よいお年をお迎えください。
今回の裁判は発砲が正当か否かを問うもの。この点、司法がA氏の正当性を認めた。
同じハンターとして大変良かったと思います。迅速にA氏所持許可の復活と銃の返還
手続きがすすむと良いですね。警察は責任をとり二度とこうした事態にならないよう
厳に努めてほしいものです。もーりーさん情報提供ありがとうございました。
匿名2様、コメントありがとうございます。
そうですね。
この事件以降、住宅地周辺での駆除での発砲について(そんなケースはほとんどありませんが)は皆ピリピリしていたので、この判決以降落ち着くかもしれません。
それでも、実際にヒグマ駆除を控えていたのは砂川の一部だけで北海道の他の地域ではほぼ平常運転でした。
警察や公安委員会と揉めている地域も日本では砂川市だけでした。
駆除は地域の警察や行政と協働して取り組むべき案件です。今後は警察ともしっかりとコミュニケーションをとって、頑張ってほしいと思います。
また、私個人としては駆除は市町村単位ではなく、都道府県単位で対応した方が高齢化と減少する猟師の現実により柔軟に対応できるだろうと思っています。
つまり、岐阜の猟師なら岐阜県内どこでも、北海道の猟師なら北海道のどこでも駆除できる法整備の構築です。
私たちは猟友会を通じて政治献金をしていますから、大日本猟友会の会長(佐々木洋平氏:岩手の元国会議員で小沢一郎の側近)に話を進めて欲しいなと感じています。
ちなみにこんな収支報告書がでてきました。
これをみると平成30年度に1700万円ほど政党匿名で寄付していますね。?
https://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/SS20191129/3152500015.pdf
地方によくある話と前置きしたうえで。
その組織のトップの座となって傲慢な態度で物言う人間と、それより上の組織に属したことがある人のしょうもない争い
デメリットしかないので、私の所属せずにいます
匿名様、コメントありがとうございます。
そうですね。
どこにでもある、いざこざですよね。
匿名様は猟友会に所属しない選択をされているのですね。
興味があります。
もしよろしければ、猟友会に所属しない狩猟のあり方などについてお話をお伺いできれば嬉しいです。
もし可能であれば、問合せからメールアドレスを教えていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。