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事故記録 2022年名寄市猟銃暴発死亡事故 猟師にとっては暴発は案外身近?

2022-04-10 No.940

どうも、北海道十勝のハンターモーリーです。
北海道名寄市においてシカ駆除に出ていた男性猟師(70)が同市草地で血を流して倒れているのが発見されました。

一報を聞いた時は春のヒグマに襲われたかなと思いましたが、警察は暴発の線で調べているようです。

同事故について整理します。

 

事故概要

日時:2022年4月8日

場所:北海道名寄市智恵文


内容:
2022年4月8日23時過ぎに「夫が猟に出たまま戻ってこない」と警察に届け出がありました。
9日午前0時過ぎに地元のハンターが名寄市智恵文の林で男性の遺体を発見。
9日午後に遺体は届出のあった男性と確認されました。
男性の右腕には出血があり、体の下にはライフル銃がありました。
警察は銃が暴発した可能性もあるとみて死亡原因を調べています。

 

暴発について

[2020.4北海道十勝 春の山林]

猟銃の暴発は時折聞きます。
私自身も射撃場において目の前で暴発した事例をみました。
また、私の同級生が暴発事故で指を失っています。

猟銃を持っていると案外身近な事故なのかもしれません。

上記の2つの事例について記します。

射撃場の暴発事故

射撃場では私が順番を待っている目の前の事故時でした。
シングルトラップという、二発以内で1枚の飛んでいくクレー(皿)を狙う競技です。

その猟師が一発目でクレーに当たったため、銃身にもう一発残っている状態で銃先を地面に向けました。
その瞬間に暴発し、その猟師の足元に弾丸が突き刺さりました。
幸いにも足には当たらず、周りの射撃参加者へも影響はありませんでした。
暴発の原因は分かりませんが猟銃の不具合の可能性もあるため、その猟師は射撃を中止しました。

私がすぐ後ろで見ていた事故なので、暴発の恐ろしさを実感した事例です。

昔の記憶なので曖昧ですが、引き金に指を入れていなかったと思うのでまさに暴発なのかなと思います。

なぜ暴発したのかいまだに謎です。

 

指を失った同級生

私の小中の同級生が猟師になっていました。
その彼が暴発事故で指を失ってしまい、猟師を辞めています。
昔からサバゲーが好きで、近くの飛行場に入り込んでクラスの仲間でサバゲーしていたことがを思い出されます。
時折、酒を飲むこともありますが指を失った時の事は聞けないものです。

今は釣りを楽しんでおり、ニジマスやヤマメ、シャケ釣りなどを楽しんでいるようです。

 

参考サイト:
環境省 狩猟等中の事故概要

 

関連記事:
事故記録 2022.1埼玉県医師殺害猟銃立てこもり事件 猟銃を持つ要件や課題

 

今回の名寄市の事故は報道では暴発事故の可能性があると言われています。
私たち猟師にとってはヒグマとの突然の遭遇よりも猟銃の暴発事故の方が恐ろしいのかもしれません。

脱砲と矢先の確認。
改めて安全第一を気づかせてくれた事故でした。

したっけぃ

モーリー

東京からUターンして、2015年から北海道で狩猟しています。趣味は旅、料理、読書、アニメなど。仕事は元絵描きで環境調査、インバウンドなど。 ブログは狩猟を軸に、自然と人の折り合いのつけ方、本質的な豊かさの模索をテーマにしています。