2021-01-19 No.670
2021年1月18日8時過ぎ、
千葉県山中において
テント内で心肺停止の状態の
カモ猟に来ていたとされる
男性3名が確認されました。
テント内には石油ストーブがあり
一酸化炭素中毒により死亡した
可能性もあるとして警察が調べています。
事件概要と灯油ストーブを使う際の
注意点について整理します。
日時:2021年1月18日
場所:千葉県いすみ市釈迦谷JR外房線浪花駅の北西約1キロ付近の山林内
※下記の地図は上記JR外房線浪花駅の位置図
内容:
2021年1月17日夕方に
カモ猟に来ていたグループの内
3名はテントに宿泊し一人は帰宅。
その一人が翌18日朝に
同現場に訪れた際に
テント内で3名が倒れているのを発見。
近隣住民を通じて119番通報をした。
グループは毎年冬に農業用のため池で
カモを狩猟していたという。
無くなった男性の1人は
10年近く前から
同山林でカモ猟をしていた。
同現場近くに住む住民の話では
「17日の夕方にグループでカモ猟に来た。普段は夜10時すぎに帰るが、朝起きても軽トラックが2台止まっていたので不思議に思っていた」と話す。
また、千葉県では
鳥インフルエンザも
発生していたという。
引用:2021.1.18千葉日報 テント内で男性3人死亡 カモ猟で山中宿泊か より
[2016.1北海道札幌 マガモ]
狩猟や駆除は原則的に
日没以降は発砲できない
ことになっています。
このコメントを聞くと日没以降も
撃っていたのか?と
思われる方もいるかもしれません。
恐らく、このグループは
日没前に獲ったカモたちを
アイスボックスなどにいれ
日没以降に羽毟(むし)り作業を
していたのかもしれません。
鳥猟で面倒なのが、
獲った鳥の羽むしり。
内臓はすぐに取り出せますが
羽毟りは時間のかかる面倒な作業です。
自宅に持って帰り
庭で羽をむしると
近所に羽が飛んでいくので
迷惑になります。
カモに限らず鳥猟の際は
現場で羽を毟って帰るのが
手っ取り早いです。
このグループは
石油ストーブの周りで暖かくしながら
お酒や食事でワイワイ言いつつ
日没前に獲ったカモの羽を
毟っていたのではないかな思います。
無くなった先輩猟師たちへ
ご冥福をお祈り申し上げます。
関連記事:
この事件の教訓は
テント内など狭い空間で
石油ストーブを使う時は
定期的な喚起を心掛けよう
ということです。
ちなみに
石油ストーブと記事にはありますが
正しくは灯油ストーブです。
以降、灯油ストーブと記します。
北海道では灯油ストーブは
冬の定番のアイテムですが、
内地ではあまり使用しないと思います。
灯油ストーブで火を焚くと、
室内の酸素濃度が低下し
不完全燃焼が進むことで
一酸化炭素(CO)が増加します。
一酸化炭素は
無味無臭で毒成が強く
空気中濃度が0.02%(200ppm)まで
上昇すると頭痛、吐き気、めまいなどの
中毒症状を起こし、
人を死に至らしめる物質です。
北海道では灯油ストーブを使う家庭も多く
小さなころから灯油ストーブの使い方を
生活の中で教わります。
東京に住んでいた頃は
火事発生の可能性から
灯油ストーブを使用禁止にしている
アパートも多くありました。
灯油ストーブの暖かさと便利さの
裏にある一酸化炭素中毒の危険性を
認識していただければ幸いです。
そもそも電気で熱を発生させるエアコンを含む電気ストーブは環境的には悪です。石油や石炭や原子力で熱を発生させタービンを回し電気を発生させ、その電気を非効率な電線で各家庭まで送り届け、その電気で熱を発生させて部屋をあたためるなんて、恐ろしく効率が悪いシステムです。ライフサイクルアセスメント的視点で考えるなら各家庭で灯油ストーブ使用するのがベストに近いベターな選択です。一番の効率が良いのは各家庭が小さな発電設備を設ける『各家庭発電所』が送電のロスもなくベストです。将来的にはそうなると思っています。蛇足話でした。以上
したっけぃ
灯油ストーブならトヨトミ。